ブルガリア外務省のベチナ・ジョフテヴァ報道官の声明では、「我々はブルガリアを通るロシア軍用機に飛行許可を与えなかった。それは我々が受け取った情報から、貨物の性格が申請されたものと合致していない疑惑が湧いたからだ。ブルガリア外務省はこの決定を独自に採った。」
ジョフテヴァ報道官の声明の最後のフレーズは特に注意を惹く。ブルガリア政権はNATO、EU加盟を果たしたあと、一体いつから独自の決定を採るようになったのだろうか?
ギリシャのマスコミには、米国からギリシャに対し、シリアへと飛ぶロシアの貨物輸送機に対し、領空飛行を禁じるよう「お願い」されたという情報が流れた。米国政権はこの「お願い」の動機を、ロシアは「シリアに武器を供給しうる、そしてこの武器がシリアの中道反体制派に対して用いられる可能性がある」からだとしているが、これはシリア中道反体制派が「イスラム国」の戦闘員と非常に見分けがつきにくくなったからだ。
ギリシャは米国の要請を無視し、ロシアの貨物機を通したようだ。その代わり「独立した」ブルガリアは米国を退けるわけにはいかなかったということなのだろう。