かつてホワイトハウスの国家安全保障会議で東南アジア問題に従事していた戦略国際調査センターのマイケル・グリン上級副所長は、「中国政府はこうした(埋め立て)作業をほぼ完了したといっていたが、実際はそれとは全く違う」と指摘している。
グリン氏は、この問題は9月末、中国の習国家主席の訪米時にオバマ大統領によって必ずや提起されるはずとの確信を表している。米国はこれまでも数度にわたり、中国が南シナ海で行なう活動に対して憂慮を示してきた。
8月初め、中国の王 毅(ヴァン・イー、おう き)外交部長は「中国はすでに南シナ海での係争水域における埋め立て作業をすでに停止」しており、これを確認したければ「飛行機に乗って見に来ればいい」と断言していた。
ところが戦略国際調査センターの専門家らは、9月8日に行われた商業人工衛星での撮影では、スプラトリー諸島最北端にあるスビさんご礁で滑走路の建設を行なう様子が確認されたことを明らかにした。それによれば、滑走路の長さは2.2キロ、幅70メートルで平らにならされ、礫が敷き詰められている。映像からは滑走路の大きさはこの先拡大され、アスファルトが敷かれるものと思われる。同様の作業は他の諸島でも続けられている。