「宇宙空間へ何かを打ち上げるからといって、これを十分に価値のある弾道ミサイルの実験と捉えることはできない。弾道ミサイルの重要な要素に弾頭があるが、これは軌道の最後の部分で大気圏の厚い層に出て行かねばならないもので、壊れず、コントロールされた飛行を続けねばならない。言い方を変えれば、北朝鮮は宇宙空間になにかを打ち上げるときは、貨物を長距離を運ぶため、ロケットを作りうることを確証しているのだ。だが、 北朝鮮は今までに弾頭の打ち上げを成功させたことは一度もない。これは重要な問題だ。そのため、北朝鮮が人工衛星を軌道に打ち上げるというのであれば、これは政治的目的であればこれは可能だが、弾道ミサイルの実験だというのではれば、これは正しくない。」
Q:北朝鮮が人工衛星打ち上げに成功した場合、それがもたらすのは何か? 権威の強化か?
Q:北朝鮮は宇宙への有人飛行計画を有しているか?
「北朝鮮の宇宙プログラムの代表がつい先日、ロシアのあるマスコミからのインタビューに答えたなかで、その目的について宇宙への有人飛行だと語っていた。だが実際は北朝鮮はこの目的からはまだかなり遠い状況にある。これは単に巨額の資金が必要とされるだけでなく、北朝鮮はそう大きな領土をもっておらず、発射場や着地の場所を確保できないということからも、現時点では現実的ではない。
ところがイランは、北朝鮮の力を借りて自国の宇宙プログラムを実現化しているのだが、すでに宇宙へと動物を送り出しており、宇宙カプセルのプロジェクトもあって、これに動物を乗せた実験を行おうとしている。これは、その後、有人実験を行う前段階だ。おそらく北朝鮮は何らかの方法でこれに参加するものとおもわれる。
このようなことから、予定されている北朝鮮の人工衛星打ち上げは韓国ないし米国を脅かすためではなく、自国の権威を強化し、技術を最高水準まで磨く目的で行われるのであり、これの販売で、西側が経済封鎖を続行するなかでも生き残りが許されるのだ。