ウォールストリート紙、シリアで米国を負かしたのはプーチン氏の大胆さ

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プーチン氏がシリアにおけるロシアの軍事アピアランスを拡大する上で指針とする動機は現段階では完全にはわからないものの、唯一明白なのはロシアの積極性と大胆さは米国の中東政策の覆う大混乱とは正反対だということだ。ウォールストリートジャーナル紙が16日、中東専門家のアアロン・デヴィッド・ミラー氏のこうした記事を発表した。

「あなたがロシア大統領の戦略を考えなくとも、プーチン氏は合目的的に行動し、事がロシアの国益になるところまで達したと彼が判断したときに、何をすべきかを知っている。この場合、シリアのアサド大統領の戦闘準備を支援しつつ、それを行っている。」

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記事では、米国はシリアでの目的を今のところ何一つ達成していないことが指摘されている。米国のシリアでの目的は、新たな版図を広げる「イスラム国」を阻害し、「イスラム国」対策用にもアサド体制との闘い用にも使えるあいまいな反体制勢力を作り、アサド氏を政治舞台から退却させることにある。

また、こうした一方でロシアにとっては「イスラム国」との対抗策(チェチェンでジハード主義者を引き入れる条件となりかない)はアサド氏の支援と十分相関関係がとれており、政権転覆が行なわれたとしても、アサド氏の跡を誰が引き継ぐか、それを決定する力はロシアが握っているという手ごたえをもっていることが指摘されている。

ミラー氏は「シリアにおけるロシアの影響力がどんなに弱くとも、プーチン氏はロシアの立場の強化策をとっていれば、強力に見える。ロシアは主たる敵は『イスラム国』だと宣言しつつ、アサド氏への供給、支援を行う上での条件作りにむけ、重要な一歩を踏み出している」と書いている。

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「一方で米国のシリア政策が混乱し、脆弱に見えているなかで、プーチン氏は逆に大胆さをアピールしている。これはどんな意味をもっているのか? 米国はイランと核プログラムで重要な条約を結んだにもかかわらず、シリア問題でイランの支持を取り付けたのはプーチン氏だということだは指摘しておかねばならない。こういうことから、中東で米国がやっていることは単なる西洋碁であり、その一方で他全員は3次元のチェスに取り組んでいるのではないかという考えがますます強くなる。」

16日、ペスコフ露大統領報道官は9月21日のイスラエルのネタニヤフ首相のモスクワ訪問計画を明らかにした。これまで明らかにされていたところでは、ネタニアフ首相はプーチン大統領とシリアにおけるロシア軍のプレゼンスについて話し合う構え。

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