南クリル開発を日本が拒否すれば、中国韓国がその場を占める

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南クリル開発を日本が拒否すれば、中国韓国がその場を占める - Sputnik 日本
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有名なロシア人東洋学者で歴史家のアナトーリー・コーシキン氏はラジオ「スプートニク」からのインタビューに対し、次のような見解を表した。

軍事評論家V・カーシン氏、南クリル強奪の試みはロシアには全面戦争に等しい - Sputnik 日本
軍事評論家V・カーシン氏、南クリル強奪の試みはロシアには全面戦争に等しい
「8月私はクリル諸島最大の島、イトゥルップ島を訪れる機会に恵まれた。そしてこの目で、このロシア連邦の領土の住民に対し、ここ数年でいかに多くの社会経済問題が解決されたかを確認できた。先日、2025年までのクリル諸島発展プログラムが採択されたことは、諸島の住民の生活レベルをロシアのほかの地域の住民と同じ水準まで引き上げるという作業が言葉の上ではなく実際に継続され、拡大されていることを物語っている。これによってメドヴェージェフ首相が宣言した目的は達成されるだろう。この先10年を見込んだ巨額の資金の投入が見越されている。だが、クリル諸島の複合的発展プログラムはロシアの資金だけではまかなえないと思う。これには国家予算だけではなく、民間の、それもロシア内外の投資が必要だ。そして現地では専門家が、また労働力が非常に不足している。ここでは外国企業に、特にこの地域の諸国に協力を行う余地がある。

日本政府は南クリル諸島におけるロシアとの経済協力を回避していることは知られている。それはこの諸島は日本のものであり、諸島開発に日本人が参加すれば、日本は諸島のロシアへの帰属を認めたという印象を与えることを恐れているのだ。それでもロシア指導部、特に先日選ばれたばかりのサハリン州のオレク・コジェミャカ新知事は、日本は連邦目的別プログラムの枠内でクリル諸島の経済発展に参加できるとはっきり宣言している。しかもビジネスを行う人々との話から私が知りえた限りでは、日本でもクリル諸島のプロジェクトへの参入の関心はある。北海道の現在の社会経済状況を不服とする気持ちも日本企業をクリル諸島再変革の実現へ参加したいという方向へ追いやっている。だがこの気運とぶつかっているのが日本外務省の立場で、外務省はこうした協力をに真っ向から阻んでいる。それでも日本にはもう、他に行き場がない。なぜならこの地域には他の先進国が存在しており、クリル諸島での協力の関心を示しているからだ。それはまず中国、韓国の企業だが、北朝鮮からの労働力も南クリル開発に参加する可能性も除外できない。このほかの東アジア諸国も時間が経過すれば開発に参加する可能性がある。日本外務省は南クリル諸島開発プロジェクトへ入ろうとする日本企業を邪魔するだけでなく、他のアジア諸国、中国、韓国に対しても、その企業のプロジェクト参加にあらゆる抵抗を行うという宣言まで行っている。

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アレクサンドル・パノフ:露日外相会談後の記者会見は、日露の立場が近づかなかったことを示した
2001年に起きた状況を思い起こしてみると、ロシアの組織と韓国企業との間の合意に基づき、韓国人労働者らに日本が主権を主張する諸島海域でのサンマ漁の操業権が与えられたことがあった。これに対し日本は物議をかもし、同契約に対する断固とした反対とその解消を求めた。残念ながらこの時、ロシア政府は弱腰になり、日本は主張を通すことができてしまった。だが、今や状況はまったく異なる。このため、ロシア指導部の声明では経済的にも、また国防の上でもより多くの意味を持っているこの領域の全面的な発展のために、外国資本、技術、労働力が誘致されることを日本が邪魔できるとは私は思わない。」

「スプートニク」:日本企業の南クリル事業参入に政治的要因以外には他の障害はないか?

「私は、あなた方なら直接的とは呼ばないだろう危機感を持っている。日本企業は誠実にまじめにパートナーとしての義務を遂行するビジネスに慣れている。だがペレストロイカの初めに、そしてその後はソ連崩壊後にはサハリン州を初めとして、不誠実なロシア人企業家が日本人をいともあっさりと騙した例が少なからずあった。サハリンの温泉地でリゾートホテルを株式を半々に折半する形で建設した話は有名で、最後は様々な前提条件を突きつけられ、日本人はこのビジネスからの撤退を余儀なくされた。裁判でも争われたが、日本人は負け、大きな損害を被った。このほかにも同様の例がある。だが、これは昔の話であり、この間にロシアの管理、司法機関の作業は目だって改善されていることを私は強調したい。今はこうした危険性はなく、サハリン州の新指導部は、これは私は確信するが、日本人を初めとする外国人の安全問題により大きな注意を傾けるはずだと思う。だが、ロシア企業のなかでもクリルでは一儲けできるとして参入しようとする会社はきっとこれから多く出てくると思う。」

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「スプートニク」:国際法および歴史的観点からすると、日本および他国のビジネスの南クリル諸島への参入を阻む日本政府の立場はどれほど法的根拠があるか?

「私は責任を持っていうが、この件に関して法的、国際的合意は一切ないし、ありえない。なぜなら南クリルはロシア連邦の主権的領土であり、これはわが国の憲法で保証されているからだ。このため日本はもちろん、言いたいことを言うことはできるが、南クリル諸島の経済発展に法的根拠をもって参加しようとする他国を阻むことはできない。日本がロシアの諸島での作業に関心を示す、そうした諸国に圧力をかけるとすれば別の話だが、そうしたことは克服可能なものだとわたしは思う。

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