代表団の一員で共産党選出の下院議員、アレクサンドル・ユシチェンコ氏によれば、会談は友好的な雰囲気の中で行われた。アサド大統領はロシア航空宇宙軍の質の高い作戦遂行を高く評価した。
「ロシアが『イスラム国(IS)』対策に加わったことでバランスが変わり、シリア政府軍が優位に立っているとの指摘がなされた」と同議員。リア・ノーヴォスチが伝えた。
同じく共産党選出議員セルゲイ・ガヴリーロフ氏によれば、ロシア議会議員らはアサド大統領とともにロシア軍のシリアにおける作戦の効率性を討議した。ウクライナ問題についても意見が交わされたという。
「アサド氏はウクライナ問題についてロシアの立場を支持すると述べた。アサド氏はウクライナおよびシリアについてセルゲイ・ナルィシュキン氏(ロシア議会下院議長)が行った、シリアの諸勢力に米国が支援を施すことを停止させ、問題を法的次元に引き上げることが必要だ、との発言に、謝意を示した」と同議員。
ユシチェンコ議員によれば、アサド大統領はロシアの石油会社等に対し、シリアとの協力を活発化させるよう呼びかけ、ロシアがシリアの復興に参加してくれるよう求めた。
「シリアの民衆は、シリアの復興に際してはロシアの支援を見込んでいる、との指摘が特になされた。アサド氏はあらゆる企業に対して、シリアとの協力を訴えた。既に陸棚油田の調査についてロシア企業との協力が行われているが、さらなる協力拡大に用意がある、とのことだった。また住宅基金の復興の問題もある。アサド氏はあらゆるロシア企業に協力を呼びかけた」とユシチェンコ議員。
全ロ退役軍人団体「戦う兄弟」第一副議長で上院議員のドミートリイ・サブリン氏によれば、アサド大統領は国民の支持を確信しており、期限前選挙を行う用意もある、と述べた。
「大統領によれば、必要とあれば期限前選挙をもう一度行う用意もある、とのことだ。彼は国民の支持を確信しており、いかなる政治的ライバルも恐れない、と述べた」と同議員。
ロシア議会議員らはモスクワで再び会談することをアサド大統領と約束した。