日本人専門家「株価の底値予測は困難、投資指標が無視されている」

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12日、日経平均株価終値は1万4952円61銭となった。日経平均が1万5千円を割り込んだのは約1年4ヶ月ぶりだ。同日昼、安部首相と日銀の黒田東彦総裁は対応を協議するため、首相官邸で緊急会談を行っている。

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世界経済停滞の中で、円高・株安の流れはこのまま続いていくのか。スプートニクは、フィリップ証券株式会社・リサーチ部長の庵原浩樹(いはら・ひろき)氏にインタビューをおこなった。フィリップ証券は、シンガポールに基点を置く、アジアを代表する総合金融グループ「フィリップ・キャピタル」の一員だ。庵原氏はマーケットが荒れている現状について「投資家のマインドが冷え切っており、売られすぎの状態」であると指摘している。

庵原氏「PER(株価収益率)や騰落レシオといった投資指標から見ますと、現状は行き過ぎた『売られすぎ』であると言えます。世界的なリスクオフの流れがあり、投資家はリスクを取ることを避けています。現状、投資指標が売買の尺度になっていません。これにより下げが下げを呼ぶ展開になっており、どこが底値なのか、予測することはなかなか難しい状況です。」

為替動向は株式市場の大きな鍵を握る。1月29日に日銀が追加緩和策、いわゆるマイナス金利導入を発表した後、円相場は1ドル121円台まで急落した。1月28、29日の金融政策決定会合にて、黒田総裁は

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「マイナス金利は消費や投資を刺激し、経済に刺激を与える」と説明していた。しかし2月11日には米連邦準備制度理事会(FRB)イエレン議長の議会証言を受けて円は1ドル110円台まで急伸。ごく短期間に10円程も値幅が動いたことは、庵原氏によれば、非常に驚くべきことだという。

庵原氏「株式市場の変動幅も非常に大きく、年初来の下落率で言うと、2月12日に下落率20パーセントを超えました。このような環境にあって、投資指標、何か『目処』となるようなものが機能を果たせるような状況にないというわけです。マイナスの振れ幅が大きい分、今後もまだ影響が続くでしょう。これが正常化するにはかなりの期間が必要になるので、目先のところは不安定な状況が続くと予測しています。」

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