ロシアで初めて民間の宇宙旅行プロジェクトが承認される

© Sputnik / Alexander Mokletsovバイコヌール宇宙基地
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民間の宇宙企業「コスモ・クールス」がロシアで初めて国営企業「ロスコスモス」から宇宙旅行者のための再利用可能な宇宙複合システムプロジェクトの開発許可を得た。最近モスクワで開かれたフォーラム「イン・スペース」で明らかとなった。

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「コスモ・クールス」は、2020年までに上空180-220キロの宇宙旅行を実施する計画。この軌道は、人類初の宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンが飛行したのと同じ高さだ。宇宙ツアーの長さは合わせて15分。旅行者たちは、うち5-6分を無重力状態で過ごす。旅行の開始場所は、ロシア南西部アストラハン州のカプースチン・ヤールになる見込み。地元当局も、この宇宙プロジェクトを支持している。同プロジェクトはじきにアストラハンのスイカやキャビアなどと並んで地域ブランドとなる可能性がある。

「コスモ・クールス」社は現在、再利用可能な準軌道打ち上げロケットと、再利用可能な準軌道宇宙機器からなる、再利用可能な準軌道宇宙複合システムを開発している。同システムには、宇宙旅行者6名とインストラクター1名が乗ることができる。宇宙旅行のチケット1枚の価格は20万ルーブルから25万ルーブル。なお外国の同業者も、ほぼ同様の価格を発表している。

「コスモ・クールス」社のパーヴェル・プーシキン最高責任者は、まだ宇宙旅行のチケットは販売されていないが、すでに9000枚のチケットが予約されていると述べ、次のように語っている-

「ロシアでは我々からチケットを購入しようとする人がたくさんいますが、私たちはまだ販売していません。法的、金銭的、技術的な様々な性格の問題があるからです。しかし私たちは旅行の開始時期を変更し、2020年には飛行を行う計画です。」

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宇宙旅行の参加者は、打ち上げの4日前に宇宙船発射基地に到着しなければならない。そこで最終的な健康診断や説明を受け、宇宙服を選び、遠心加速器で訓練を行い、宇宙飛行士に敬意を表す儀式に参加し、記者会見を行う。

専門家たちは、今後5年の間に民間の宇宙旅行市場が誕生するのではないかと考えている。宇宙旅行分野のパイオニアとなったのは、スペースX社の設立者イーロン・マスク氏だ。スペースX社は、現在最も成功している米国の民間宇宙企業で、2012年から国際宇宙ステーション(ISS)に貨物を輸送している。また米国の「ブルーオリジン」社と英国の「ヴァージン・ギャラクティック」社も、宇宙船の試験飛行を行っている。「ヴァージン・ギャラクティック」社は、英国の大富豪リチャード・ブランソン氏が設立した会社で、宇宙旅行者用の準軌道宇宙船の製造に取り組んでいる。なお2014年、同社が開発した「スペースシップ・ツー」は、試験飛行中に墜落した。ブランソン氏は今年2月、「スペースシップ・ツー」の近代化されたバージョン「ユニティ」を発表した。この新たな宇宙船は、パイロット2名と宇宙旅行者6名を地球周辺軌道へ運ぶもので、旅行者たちは約3分間、無重力状態の中で過ごす。なお、「ヴァージン・ギャラクティック」社による最初の宇宙旅行が行われる時期は、まだ発表されていない。

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「ブルーオリジン」社の設立者は、米国の大富豪ジェフ・ベゾス氏だ。ベゾス氏は、アマゾンの創業者。「ブルーオリジン」社は2015年、再使用型の準軌道宇宙船ニューシェパードの初の試験飛行を成功させた。現在2段式宇宙船の開発が行われている。

ロシアのプロジェクト「コスモ・クールス」の投資家も大富豪だ。この人物は、ロシア人。この投資家の名は公表されていないが、フォーブス誌のロシア長者番付ランキングに入っており、ずいぶん前から宇宙に関心を抱いているという。

 

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