ポロシェンコ大統領は安倍首相にウクライナのおとぎ話を語る

© Sputnik / Mikhail Markivウクライナのポロシェンコ大統領
ウクライナのポロシェンコ大統領 - Sputnik 日本
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火曜日、ウクライナのポロシェンコ大統領が、日本を公式訪問する。恐らく彼は、日本に友人達に、ウクライナへの財政援助を納得させ、ロシアと仲良くしないよう説得するのだろう。

ウクライナ大統領の日本訪問について、モスクワ国際関係大学のアンドレイ・イワノフ上級研究員の意見を、以下まとめて皆さんに御紹介する。

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ウクライナはすでに、日ロ関係において否定的な役割を果たした。2014年の初め、武装した民族主義者の助けを借りた騒乱で、当時のヤヌコヴィチ大統領は権力の座から引きずり降ろされたが、この憲法に反するクーデターは、クリミアやドンバス地方を含め、少なくともウクライナの半分の地域では支持されなかった。そうした地方にクーデター政権の法律を認めさせ、自分達に無理やり従わせようとする新しいキエフ当局の試みは、強い抵抗に出会った。その結果、クリミアでは住民投票が実施され、住民の圧倒的大多数が、ロシアとの再統合を支持した。そしてロシア政府は、この要請を受け入れた。しかしキエフ当局は、自分達自身も不法に、1954年、ウクライナへのクリミア譲渡に関する決定をソ連憲法に反して受け入れ、ソ連邦崩壊後の1991年には、ウクライナにそのまま残りたいのかどうか、誰もクリミア住民の意見を聞かなかったにもかかわらず、ロシアへのクリミア「併合」を非難した。

しかし西側の民主主義国と呼ばれる国々は、クリミア住民の声を聴こうとはせず、この半島をウクライナ領だとして、ロシアの「占領」をやはり非難した。そして対ロ制裁を導入した。それには「自分達は西側社会の東洋における完全なメンバーであり、民主主義国家である」と自負する日本も参加した。この事が、国防担当大臣レベルでの日露コンタクトや、その他一連の重要な方向に沿ったコンタクトを凍りつかせてしまった。

対ロシア制裁は、間もなく拡大された。それは、ウクライナが、ドンバス住民との合意を図らず、同胞である彼らに軍隊を差し向け、内戦を勃発させたあと起きた。しかし、キエフ当局は、武器を持って立ち上がったドンバスの炭鉱労働者達をうまく処理できず、ロシアが「分離主義者」を支援しているのだと非難を始めた。ドンバス支援に関して言えば、それは部分的には真実である。しかしウクライナは、ロシアはウクライナを直接侵略したとまで主張した。これは明らかにウソだが、西側は、日本も含め、このウソにのった。さらにその後、ロシアあるいは、ロシアに支援されているドンバスの「分離主義者達」はマレーシア航空機を撃墜したなどという途方もない非難もなされた。この犯罪が、ウクライナ軍によるものである事は、事実が示している。ロシアに対する制裁は、又も強化された。日本も、西側の主張を支持し、自らの国益を損なうにもかかわらず、それに追随した。

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今回の日本訪問で、ポロシェンコ大統領が、ウクライナへの援助を拡大するよう安倍首相への説得を試みるのは間違いない。彼には、他の道はないからだ。米国とEUは、ウクライナへの物質的援助を急いでいない。なぜなら、今のキエフ当局が、少なくとも経済領域において、破綻していると分かっているからだ。それゆえキエフ当局は、お金持ちで気前の良い日本に、援助を頼むほかない。日本に、そのための余分な財政的余裕があるかどうかは、安倍首相が決める問題だ。しかし、現在のウクライナ経済に投資しても、それが戻ってくることはまずありえないと、覚悟する必要がある。

もし、ポロシェンコ大統領が主張する見解、ウクライナが現在経験している不幸は、すべてロシアのせいだという考えを受入れるとするならば、日本指導部は、自分達の国益に大きな損失を与える事になるだろう。ポロシェンコ大統領は、安倍首相に、ロシアへの圧力を強め、ロシアとの協力の程度をさらに下げるよう求めると予想される。

もちろん、日本政府は、ウクライナやロシアで起きている事に関する情報を、しばしば客観的とは言えない自国のマスメディアだけでなく、より確実な他の情報源からも得ているに違いない。それにもかかわらず日本の政治エリートの中にも、恐らく、悪意に満ちた侵略国家ロシアというポロシェンコ大統領のおとぎ話を信じる人達もいるだろう。肝心なのは、日本政府が、重要な政治的決定の数々を、おとぎ話ではなく、現実の上に立って下す事である。その現実とは、全くもって明らかだ。ポロシェンコ大統領は経済的にも政治的にもすでに破産している。なぜなら彼が、ウクライナ経済を最終的に破滅させ、同胞に対する戦争を始めたからだ。戦いは今も止んでいない。

一方ロシアはどうか、日本にとってロシアとの関係は、非常に重要であると思う。

 

 

 

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