ソチでロシアはアジアと向かい合う

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ロシアとアセアンの関係樹立20周年を記念して、19-20両日ソチで開かれる首脳会議では、アセアンに加盟する東南アジア諸国とロシアとの協同行動20年の総括が行われるほか、2016年から2020年までの期間の両者の新たな協力発展プランの輪郭が決められることになる。

ソチには、アセアン加盟国の首脳を含め11の代表団が到着する見込みだ。ソチでの今回のサミットは、ロシア-アセアン関係の歴史において3度目の首脳会議だが、ロシア領内で開かれるのは初めてのことだ。

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人口6億人を超える東南アジア地域にある10の国家を一つにまとめるアセアンの目的は、域内での経済・社会・文化領域の発展の加速化であり、国連憲章の原則にのっとった平和と安定の確立である。このことは、アジア太平洋地域における統合プロセスへの積極的参加を目指すロシアの国益と課題に完全に合致している。同時にロシアは、アジア太平洋地域に安全保障協力機構を創設してゆく作業において、カギを握る重要なパートナーとしてアセアンを位置づけている。なおロシアは1996年7月から、完全な資格を持ったアセアンとの対話パートナー国である。

ロシア・アセアン首脳会議を前に、プーチン大統領はメッセージを送り、その中で、ロシアとアセアンの間の経済協力活発化に向けた期待感を次のように表した-

「この20年の間に、双方の間には、政治・経済そして人道分野、さらにはアクチュアルな国際問題解決において、実りある協力の経験がかなり蓄積された。この協同行動は、アジア太平洋地域の安定と経済成長を保証する重要なファクターとなった。

達成された成果は、質的に新しい戦略的パートナーシップの段階へと関係を引き上げるための良い基盤である。ロシアは、目前に迫った会合に重大な期待を寄せている。会合には、ロシア内外の実業界の代表者およそ500人が集まる。またロシア政府は、アセアン諸国とユーラシア経済同盟、そして上海協力機構との間の実際的な協同行動の確立にも関心を抱いている。」

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なおスプートニク日本記者は、今回のロシア・アセアン首脳会議について、モスクワ国際関係大学付属アセアン・センターのヴィクトル・スムスキイ所長にインタビューした。所長は、次のように述べている-

「アセアンとアジア太平洋地域全体に対し、それらが急激な経済発展を遂げ統合と近代化を深めていることから、ロシアは関心を抱いている。しかし、そのための最も重要な前提条件になるものは、それぞれの国の国内での、そしてこの地域及び世界全体の政治的安定である。中東や東欧あるいは北アフリカと比較すれば、東アジアは全体として比較的秩序あるゾーンであり続けているが、ここにも少なくない挑戦や脅威が蓄積されている。特に懸念を呼び起こしているのは、この地域でも存在を表し始めた国際テロリズム、そして軍備の増強、朝鮮半島情勢、調整されていない一連の領土問題、さらには米国と中国の間の対立である。

しかし、この地域の国々の国益は、達成された肯定的成果が、やはり、否定的なものを上回るようにすることにある。」

このように指摘したスムスキイ所長は、最後に「ソチでのロシア・アセアン首脳会議での対話では、焦眉の諸問題解決に向けた最適の道が示されるだろう」と予想した。

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