夫婦で日本に住むことを考えたこともあったが、日本語の壁は高く、日本で夫が職に就くことが難しいと予想されたため、モスクワに留まることを決めた。文化や習慣の大きく異なる環境で、色々な困難に突き当たりながらも「最近はモスクワも日進月歩の勢いで発展しているので、それなりに満足しています」と話す。
国際結婚となると2人が出会ったきっかけが気になるが、美幸さんたちの場合はインターネットだった。最近ロシアでは、インターネットで友達や恋人を探す人が増えている。
美幸さん「もともとはフ・コンタクチェ(ロシアで最も人気のあるソーシャルネットワーキングサービス)で知り合いました。主人が、日本語の勉強のために日本人の友人を探していたのです。その後、スカイプなどで日本語を教えていくうちにどんどん親しくなり、結婚に至りました。でも結婚したら、主人はパッタリと日本語を勉強しなくなってしまいました。」
2人の娘は、ロシアの幼稚園に通っている。日本とロシアの幼稚園(保育園)の優劣をつけるのは難しいが、少なくとも美幸さんはロシアの幼稚園の質に満足している。
美幸さん「今通っている幼稚園はすごく良いところです。先生たちは時には優しく、時には厳しく接してくれるので、子どもたちはのびのびしながらも節度のある生活を送ることができています。ロシアの幼稚園は月謝が安いですね。今の月謝は月に1700ルーブルくらい(6月23日現在のレートで2700円)です。これでも近年のインフレで金額が上がりました。この月謝で体操、音楽、図工など一通りの授業があって、給食も、一日5回出ます。子どもを預けられる時間も、うちの園では朝7時から夜7時までなので、働く母にとってはとても助かります。」
ロシア人男性が日本人男性より優れている点について、美幸さんは「ロシア人男性はものすごくジェントルマンで、優しいと思います。女性を大切にしてくれるし、お年寄りや子どもに親切にしてくれる人がすごく多いです。私自身も地下鉄やバスに乗って移動しますが、私が何も言わなくても、(見知らぬ男性が)向こうからサッと近寄ってきてベビーカーを運んでくれたり、重い荷物を運んでくれたり、席を譲ってくれたりします。何度もそうやって助けていただくことがありました。」と話す。
チトワ美幸さんのフル・インタビューは、スプートニクサウンドクラウド、トーク・雑談コーナーの「ロシアに住む日本人とおしゃべり:国際結婚の思わぬ利点、『ロシア人の主人が私の仕事を助けてくれる』」をお聴きください。