モスクワ北東部にあるソコリニキ公園で7月中旬に一日限りの「アクローシカ祭り」が開かれた。イベントを主催したのは、ロシアの「オチャコヴォ」社。同社はビールやクヴァスの大手メーカーだ。「クヴァス」といのは、黒パンやライ麦麦芽などからつくられるロシアの伝統的な飲み物で、アクローシカのスープの液体となるのがこのクヴァス。オチャコヴォ社は、アクローシカを通じてもっとクヴァスについて知ってもらうために今回イベントを開催した。
現在一般的に出回っているクヴァスは黒い色をしている。見た目はコーラにそっくりだ。ロシアではその昔から少なくとも500種類のクヴァスが存在していたという。その中には「白い色のクヴァス」もあった。だがこの「白いクヴァス」は忘れ去られてしまった。オチャコヴォ社は、ロシアの田舎の村などを回って今は忘れ去られてしまったクヴァスの作り方をおばあさんたちから教えてもらった。そしてその中から一番いいものをいくつか選んで、新たに5種類のクヴァスを発売した。
「アクローシカ祭り」では、オチャコヴォ社が「家庭の秘密」というシリーズ名で販売を開始した黒いクヴァス2種類と、白いクヴァス3種類をベースにした5種類の「アクローシカ」が紹介された。訪れた人たちは5種類のアクローシカのセットを食べることができた。豚のもも肉が入った「自家製アクローシカ」や、肉入り「男のアクローシカ」、ハムと牛タンの入った「お肉たっぷりアクローシカ」、赤カブとスイバ入りの「ベジタリアン用夏のアクローシカ」、そしてベリーとミントの入った「オリジナル・アクローシカ」だ。白いクヴァスに梨、りんご、クロスグリ、はちみつ、ミント、生のエストラゴンが入ったアクローシカはまるでデザートのようで特に女性たちの間で人気があった。男性の関心を引いたのは、やはり『男のアクローシカ』だった。
クヴァスは独特の味がする。そのためクヴァスがスープになっているアクローシカは外国人の口には合わないことが多い。だがロシア人は大好きだ。しかもアクローシカの中身には新鮮な野菜がつかわれており、クヴァスはビタミンやミネラルなどが豊富に含まれた健康的な飲み物だ。色鮮やかな野菜と天然素材でできたクヴァスを組み合わせたアクローシカは、ロシアならではの夏の料理だ。
© 写真 : Sputnik日本「アクローシカ祭り」
「アクローシカ祭り」
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「アクローシカ祭り」
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