FAZ紙の記者らはEUの枠内で存在するユーロ圏は2017年内にも瓦解するかもしれないと予測している。オランダ自由党のヘルト・ウィルダース党首も再三にわたり、ユーロ導入前の同国の通貨ギルダーの復活を口にしている。
同様の声明は仏国民戦線のマリーヌ・ルペン党首の口からも聞かれる。ルペン氏はユーロを完全に廃止して仏貨幣のエキュによる決済に戻ることを訴えている。
同様の声明は仏国民戦線のマリーヌ・ルペン党首の口からも聞かれる。ルペン氏はユーロを完全に廃止して仏貨幣のエキュによる決済に戻ることを訴えている。
FAZは、EU懐疑者として最も話題を呼ぶウィルダース氏、ルペン氏のふたりが選挙公約を実行した場合、EUの構造は破滅的な影響を被るとの見方を示している。
ミュンヘン経済調査研究所のクレメンス・フエスト所長などは仏がユーロの流通を廃止すれば「ユーロ圏は終焉」を迎えるとし、独コンメルツバンクの上級エコノミストのイオルグ・クレーメル氏も独経済にとっては脅威となると指摘している。
キール国際経済研究所のデンニス・スノーバー所長もまた否定的な予測を表し、ルペン氏が仏大統領となった場合、EUの心臓部となっていた「独仏による軸」も瓦解する恐れがあると語っている。
FAZは、以前からEU全体に蔓延する危機に警鐘を鳴らしてきたヨシュカ・フィッシャー元独外相の言葉に耳を傾けるときがきたと書いている。