日本がロシアとの合同経済活動予算を承認 小額予算が日本にもたらしうる多額の配当

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今までは日本側とクリル諸島での合同経済活動の問題など話し合われることさえなかった。日本がロシアに対して前向きにこうした歩みを行えば、日本の実業界はロシアの法律に基づいた取引を結ばざるを得ず、これによってこの諸島に対するロシアの管轄を認めたことになると受け止められてきた。

ところが現在の二国間関係の発展段階では、複数の専門家らの見解では12月の安倍首相、プーチン大統領の会談以来、日本側が係争諸島でのそうした活動の開始に同意したことを示すあらゆる兆候が見られる。

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確かに現時点では双方とも互いに受け入れ可能な妥協案を模索しており、詳細はまだつめられていない。それでも日本では予算承認の過程でロシアとの合同経済プロジェクトの資金がまず認められた。日本はクリル諸島で何に資金を使う用意があるのだろうか? 何よりもまずこうした拠出で日本自身にどんな見返りがあるのだろうか? これについて高等経済学校の日本の専門家、アンドレイ・フェシュン氏は次のように語っている。

「医療分野で日本はかなり高価な設備を提供する準備がある。こうした受注はカシオ、オムロンなどの日本企業にとっては利益になる。観光は今の時点では島への渡航が自由ではないため、より政治的なものにとどまるだろう。だがこれは十分に利益になる事業だと思う。他の分野ではロシアへの投資で基本的に本格的なものはまだ何も見えていない。ここには海産物加工工場があるが、刷新されたならば日本が必要としている生産物をそう高くない価格で供給できるだろう。つまり非常に頭がよく、プラグマティックな物の見方ができる日本人には自国に有益なこういった協力プログラムは受け入れられる。ロシアに対する投資は経済的というより政治的により大きな配当金を日本にもたらす。なぜなら日本の予算でこの目的で拠出された額はそんなに目立つものではないからだ。その数値を評価するだけで十分だ。」

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ロシアとの経済協力プロジェクトの実現化にはおよそ35億円が見積もられている。フェシュン氏は、12月のプーチン大統領訪日で調印された契約総額は20億ドルを超えていたことを思えば、予算の割り当て額は実際小額だとして、さらに次のように語っている。

「このことからクリル諸島の合同開発の合意は現段階ではより政治的な歩みといえる。これは経済のものさしではどうやっても勘定ができない。クリル諸島のインフラ発展は巨額の出費を要する。港もシコタン島の小さな空港やカニ加工工場の刷新でも数十億ドル必要だ。だがおそらく、現時点では両国が政治的に接近することが一番大事なのであり、これがその後、進化的に発展し、本格的な経済協力へと姿を変える。たとえば三菱がクナシル島にハーバーを建設したいといえば、ガスプロムはシコタンの空港に投資し、一緒に大型ホテルやそこに通じる道を建設するだろう。」

こうなればクナシル島における露日の合同経済活動について本格的な公示も可能となるだろう。今の時点では諸島で合同で病院を建設する計画もない。だが日本が予算に割いたロシアのプロジェクトへのこうしたわずかな額も両国関係を著しく健全化し、領土論争の解決過程をより痛みの少ないものにすることを可能にするだろう。

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