「ロシアにひな祭りはないが、私たちは自身の学部でひな祭りを行う。そして私たちには日本人形だけでなく、世界の人形の大きな民族誌学的コレクションがある。その一部は私個人のコレクションで、一部は他の教授のものだ。そしてもちろん、学生たちはひな祭りの歴史そのものや、人形からなるあのミニピラミッドが何を意味するかを知っている。もちろん、私たちは日本で行われているようには日本のお祝いを再現しないが、ここは社会学部であるため、学生たちは日本の例にならって『社会的ピラミッド』を形成するよう学んでいる。なぜならひな段そのものが本質的には、江戸時代の皇族のヒエラルキーだからだ。ひな壇には内裏雛、官女、楽人などが置かれる。そして、学生たちはボヤール(大貴族)階級などロシア帝政時代の同様のヒエラルキーのピラミッドがどのような構造だったかを学ぶ。このようにして、私たちは社会学、歴史、日本文化を同時に研究する。とはいえ、ロシアに女の子の日がない以上、私たちはそれにロシアの国際婦人デーを組み合わせることにした。お祝いでもあり、学習でもあるという形になった。」
© 写真 : Sputnik日本トロフィーモフ教授のコレクション。ロシア貴族の人形とひな人形
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トロフィーモフ教授のコレクション。ロシア貴族の人形とひな人形
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トロフィーモフ教授のコレクション
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トロフィーモフ教授のコレクション
春の人形のお祭り、ひな祭りがモスクワ大学の社会学部で行われるのはすでに3回目。去年は、ひな祭りと共に日本の伝承やおもちゃをテーマにした、学生の手仕事による細工品のコンテストが行われた。コンテストはお遊びだったとはいえ、学部の長や教授たちが加わった厳しい審査員がとても真剣に作品を評価した。作品の価値評価基準としては、学術的信頼性、独創性や仕事の技術といった創造的アプローチ、アーティスト性や洗練性さといった作品の質などがあった。