最も必要な時に日本にやって来たロシア製線量計「ソエクス」

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最も必要な時に日本にやって来たロシア製線量計「ソエクス」 - Sputnik 日本
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日本の研究者らは、福島第一原子力発電所から半径60キロ以内の市町村の住民の故郷帰還が、彼らの健康に危険を及ぼすことはないと確信している。福島県立医科大学放射線災害医療センターのスタッフ、 宮崎 真(みやざきまこと)氏と東京大学の早野龍五(はやのりゅうご)氏は、そうした研究結果を「Journal of Radiological Protection(放射線防護ジャーナル)」に発表した。

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研究の過程で学者らは、福島県伊達市上空でヘリコプターが大気測定したさい集めた放射線レベルに関するデータを分析した。伊達市の住民は避難しなかったが、地元当局のイニシアチブにより、放射線モニタリング・キャンペーンが開始された。2012年までに6万5千人の住民が、個人用の線量計を受け取り、分析のため3カ月に一度、それを当局に返してきた。学者らは、そうして得た線量計のデータを上層大気中の放射線の地上評価と比較した後、人々が実際に受けた放射線量は、以前日本政府が予想したものよりもかなり低いとの結論に達した。この事は特に、線量評価が、放射線を吸収した閉鎖された場所で多くの人々がその大部分の時間を過ごしていた際になされたことによるからだとの説明がなされている。人々は、戸外で8時間、室内で16時間過ごすものと考えられていた。しかし調査を通じ学者らが明らかにしたところでは、大部分の住民は8時間も戸外で過ごしてはいない。報告書の中では、個人が受けた線量をより正確に分析するならば、避難した人達は、もっと早く自宅に戻ることができるだろうと強調されている。三月中、以前に住んでいた場所に戻る許可が出た避難民の数は、5万2千人を超えた。

今回ロシアの個人用累積放射線測定器(ガイガーカウンター)「ソエクス(SOEKS)」は、日本で初めて使われたそうした種の製品の一つとして、高い効果と性能を証明した。この線量計が日本に供給され始めたのは、すでに2011年のことで、現在日本国内では「SOEKS JAPAN」という代理店(法人)が活動している。

「ソエクス」は、ロシア国内はもとより日本やドイツで売れ行きトップを誇る個人用ガイガーカウンターである。その製品と同じ名前を持つ「ソエクス」社は現在、環境モニタリング計測機器や医療用・計測用技術を開発し生産するロシアのトップ企業の一つで、その製品は世界40カ国以上に輸出されている。

ロシア人の間には、米軍による広島、長崎への原爆投下後、日本人にとって個人用の線量計は手放せないものだとの思い込みがあった。しかし実際にはそうではなく、福島第一原発事故が、日本人の不意を突くように起こった際、自由に買えるガイガーカウンターがなく、あっても専門家用のものである事が分かった。

スプートニク日本のリュドミラ・サーキャン記者のインタビューに対し、「SOEKS JAPAN」のミハイル・モズジェチコフ支社長は「ロシアの線量計は、日本にまさに適時にやってきた」と指摘し、次のように続けた-

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「2011年3月、日本で原発事故が起こり、それによって環境災害が生じ、我が『ソエクス』社は、自社製品を日本市場に紹介した。当初から、我が社は線量計の販売を行い、公に法人としての登録を受け、日本に税金を納めサービスを保証し、価格をつり上げるようなことはしなかった。需要は、最初の供給分では足りないほど大きかった。機を見るに敏なロシア人や日本人達は、我が社の製品を箱単位で日本に運び、恥ずかしがることもなく価格をつり上げて、 それらを売ったものだった。品不足が供給を生んだが、混乱したのは最初の半年だけだ。事故から6年が経った今、我が社の線量計に対する需要は、事故後の最初の1年のような状態ではないものの、保たれている。現在市場も飽和状態となり、日本人はもう、かつてのように不安がってはいない。公的マスメディアは、すべてうまく行っていると『喧伝』し、時に放射性物質が漏れたとのニュースが流れるものの、一般の人達は落ち着いた。我が社は、機能性と品質という観点から自社製品をうまく宣伝してきた。『ソエクス』は取り扱いが簡単で、日本語のインターフェイスを持ち、表示が見やすく持ち運びにも便利で美しい。品質の良さに慣れっこの日本人が『ソエクス』を手に取っても、プラスチックの安っぽさを感じる事はなく、現代的で高品質の機器とみなしている。『ソエクス』は、メイド・イン・ロシアへの誇りを抱かせるものだ!この機器は、放射線量を測定するだけでなく、食品の安全性を判断するためのテスターとしての役割を果たすこともできる。他の国々では我々の製品は、主に食品検査用テスターとして人気があるが、日本では、その機能は事実上、残念ながら求められていない。この国では実際、食品の質に対する監督レベルが大変高いからだ。また日本人は、商品が棚にすでに並べられている場合、あらかじめ品質は保証済みであると確信している。」

今も何千人もの労働者や技師達が、福島第一原発事故の処理作業を続けているうちは、福島を将来の世代のために大切な記憶や教訓を残すための場所に変えようと、地元の活動家達は計画している。彼らは、チェルノブィリへの旅行が感銘を与えた事を隠してはない。確かにチェルノブィリ原発事故から30年間で、付近の放射線量は、二分の一に下がった。しかし医療専門家らは、そこを訪れ長期間滞在する事は安全ではないと警告している。特に高いレベルの放射能が残っているのは、森の中だ。まさにそうした理由で、福島であれチェルノブィリであれ、そこを訪れようとする人は、個人用のガイガーカウンターの携帯が絶対に必要不可欠である。

 

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