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この人物は匿名での回答を希望し、自分を「ミスター・スミス」と名乗っている。
スミス氏は2008年、シリコンバレーにある大企業のソフト開発の役職についた。ビットコインの存在を耳にしたのはまさにこの時期だったという。当時この仮想通貨のことを知る人はごく少数だった。
ビットコインへの投資はすぐに決意したわけではなかったという。
「いくら投資するかなど思いもつかなかった。ただ当時収入が大きかったので3000ドルを投じようと決めた。」
同僚らはスミス氏の投資を真剣にはうけとめなかったという。
2013年、ビットコインの価格は天を衝く勢いで上がった。
「価格の上がる勢いに目を疑ったよ。毎日10%ずつ上がっていったのだから。」
ビットコインが購入当時より2千倍も値上がりし、350ドルになったときにスミス氏は2000枚のビットコインを売却した。数日後、800ドルに達し、同じだけの数を売却すると口座の残高は230万ドルになったという。
「これは狂気の沙汰だった。私は解雇を願い出て、翌週には世界一周旅行に出かけたよ。」
ビットコインでこの人物が稼いだ金は総額で2500万ドルに上る。
今の価格についてスミス氏は懐疑的な視線を投げかけている。彼はその他大勢と同じく、遅かれ早かれ必ずこのバブルははじけると思っているからだ。
シリコンバレーで務めていた会社を去って4年、この間スミス氏は休みなく世界中を旅してまわっている。しかも乗るのは必ずファーストクラス、宿泊も5つ星ホテルだけだという。
「かつて夢見たことはすべて手にした。世界を飛び回り、友人らと会い、死ぬまで金の心配はしなくていいんだ。」
先の報道によると、最も人気のある仮想通貨の1つ、「Ethereum(イーサリアム)」は6月初めにピークを付けてから半分ほどの時価総額を失った。
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