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なお韓国国防省の文尚均(ムン・サンギュン)報道官は、提案は取り下げないとした。
しかし、公式な回答はなかったものの(外交の規範ではこれは拒否を意味する)、「労働新聞」は、韓国が北朝鮮に対する制裁体制を支持する限り、そのような交渉は不可能だとする記事を掲載した。
この数か月に起こったすべての事を文脈としてこの出来事を検討した場合、容易に次のような結論を出すことができる。それは、少なくとも金正恩氏は話し合うことが何もないため、北朝鮮は交渉を必要としていないということだ。なお韓国にとって北朝鮮との交渉は高くつく。北朝鮮との交渉によって韓国指導部が困難な状況に置かれるのは明らかだ。韓国がどのような選択肢を選んだとしても、すべては悪い状況に陥るだろう。韓国にとって北朝鮮との交渉を放棄するのは望ましくない。だからといって韓国は、北朝鮮の条件で交渉を行うことに同意することもできないのだ。なぜなら同意は同盟国との縁切りを意味しており、韓国は事実上、北の同胞の腕の中に飛び込むことになる。
以前、北朝鮮は交渉に十分積極的に参加していた。交渉を米国とその同盟国が行う可能性のある攻撃を防いだり、あるいは攻撃を最大限引き延ばす手段とみなしていた。だが今は状況が変わった。
北朝鮮には突然の先制攻撃を行う手段があり、これが起こり得る戦争の全体的な性質を変え、ミサイルや砲の集中した一斉射撃によって主導権を握るチャンスを与えている。
そのため、今、戦争を引き延ばすための手段として交渉を利用する意味はなくなった。その意味で、韓国の提案への沈黙は非常に多くを物語っている。なぜなら沈黙は、戦いに向けた北朝鮮指導者の精神的な準備を意味しているからだ。
北朝鮮には突然の先制攻撃を行う手段があり、これが起こり得る戦争の全体的な性質を変え、ミサイルや砲の集中した一斉射撃によって主導権を握るチャンスを与えている。
そのため、今、戦争を引き延ばすための手段として交渉を利用する意味はなくなった。その意味で、韓国の提案への沈黙は非常に多くを物語っている。なぜなら沈黙は、戦いに向けた北朝鮮指導者の精神的な準備を意味しているからだ。
全ては大きく変化した。北朝鮮は自国の条件を受け入れるよう強いている。だがこの20年間はその反対だった。北朝鮮が、交渉し、達成された合意を遵守する構えを見せていた時に合意する必要があった。今となっては、逃したチャンスに非常に高い代償を払わなければならない。
なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。