「カタルーニャは300年待った。さらに待てるだろう」

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11日、スペインのラホイ首相は同国北東部のカタルーニャ州政府に対し、独立を宣言したのかどうか明確にするよう求めた。ラホイ氏は、この要求は「スペイン憲法第155条に基づきスペイン政府がとることができる措置」に先立つものであると説明した。

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メキシコ出身の専門家、ルイス・ワクハ(Luis Huacuja)氏は、このラホイ氏の発言を「非常に慎重な内容」だと評価している。というのは、自治州が憲法に定められた義務を履行しない場合、または自治州の行動がスペイン国家全体の利益に深刻な損害を与える場合、スペイン政府が自治州に対し強制的な措置をとることができる、と規定した第155条を適用すると直接威嚇するものではなかったからだ。

ワクハ氏によれば、スペイン側とカタルーニャ州側双方の発言は、危機的な状況での交渉を試みるものだと解釈する必要があるという。

スペイン政府がカタルーニャ州の問題に介入し、自治州の統治権を中央政府に移管させることを可能にする憲法第155条の適用の可能性が検討されている。プチデモン州首相による不明確な「独立延期」宣言もまた、ここまで緊張した状況での思慮分別を示す行動だ。双方にとって有益な合意に達するための時間はまだある。しかしそのためには双方とも政治的努力を払わなければならない。

カタルーニャ州の独立宣言が延期されたことに対して市場は前向きに反応した。だが1日に行われた住民投票の際に、カタルーニャ州の住民による抗議活動をスペイン警察が暴力を使って鎮圧したことを忘れてはならないと、ワクハ氏は指摘する。

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「スペイン当局は、正当化できない暴力の道に踏み出してしまった。このためラホイ首相と国王フェリペ6世は国際社会でも高い代償を払わなければならないだろう。このような行動は多くのことについて疑問を招くことになるかもしれない。例えば君主制の存在そのものや今の政治制度における力の分配が問題になるかもしれない」とワクハ氏は考えている。

多くの議題が山積しているため、今やスペイン政府とカタルーニャ州政府は「非常に慎重に」交渉を進めなければならない。ただ、プチデモン州首相が独立を宣言し、かつそれを延期したことは「最も強硬な独立支持派を州首相自身に対して煽ることになってしまう」という。

「もちろん、カタルーニャ州政府はスペイン政府の発言を分析している。次の一歩を踏み出す時は今のところまだ来ていないのかもしれない。カタルーニャの人々は今まで300年間待った。さらに待つことはできるだろう。この袋小路から抜け出す最善の方法は、スペイン政府の承認を得た住民投票をカタルーニャ州で実施することなのかもしれない」とワクハ氏は結論づけている。

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