ロシア人の女の子たちが見せる花咲じいさん

© 写真 : 「エトノスカスキ(民話)」「エトノスカスキ(民話)」
「エトノスカスキ(民話)」 - Sputnik 日本
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人間の道徳観は子どもの頃に形作られ、なかでも善と悪、臆病と勇気、強欲と気前の良さ、怠け者と働き者、無慈悲と思いやりが対置されるおとぎ話が大きな役割を担っていることは、よく知られている。この点で、先人の知恵を蓄積したおとぎ話には、ごく自然な学習のツールとして、真に魔術のような力が宿っている。これは万国のおとぎ話に共通する特徴だ。

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日露交流年に際して、素晴らしいプロジェクトがもう一つ誕生した。それは人形劇場「エトノスカスキ(民話)」である。この劇場は、民話を通じて子どもたちに世界の様々な民族の文化を紹介し、同時に人類共通の価値感を伝えるために設立された。レパートリーの最初の作品となったのは、日本の有名なおとぎ話「花咲じいさん」をモチーフにした人形劇「梨は上に、梨は下に」である。

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人形劇場「エトノスカスキ」の設立の経緯と現在について、創設者で会長のスヴェトラーナ・ノヴィコワ氏がスプートニクに語ったくれた。「私は何年も前から日本文化に関心を抱いていました。日本の神話やおとぎ話を勉強し、そこから新しいことや為になることを多く学びました。もともと、私は子どもたちに絵を教えていて、これまでの人生において、ずっとクラフトをやってきました。あるとき、これをひとつに結集すれば、自分の知識や技術を分かち合えるのではないかと感じました。こうして、世界の民族の文化の美しさを伝える方法として、人形劇場を作るというアイデアが生まれました。最初の作品に決めたのは日本のおとぎ話です。とはいえ、日本のおとぎ話は、やはりロシアのものとは異なっています。私は子どもたちにも分かりやすい、それでいて日本の心と雰囲気を持ったおとぎ話を探しました。そして「花咲じいさん」に決めたのです。なぜなら、このお話はストーリーがロシアのおとぎ話「クロシェチカ・フヴォロシェチカ」に似ていて、それでいて、日本という世界、日本のおとぎ話の中にいる感覚を残してくれるからです。」

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スプートニク:チームを作るのに、どこでどのようにしてメンバーを見つけたのですか?

ノヴィコワ氏:「モスクワの日本文化愛好家の生息地に8年間暮らす中で、私は日本をテーマとするほぼ全てのイベントを訪問し、多くの人と知り合いました。私たちの共通点は、日本、人形、そして芸術を愛していることです。より正確に言えば、最初に志を同じくする人たちを見つけ、そのあとで人形劇場のプロジェクトが生まれたのです。現在、このプロジェクトには5人のプロの人形劇俳優がいて、彼らが順番に出演しています。」

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「エトノスカスキ(民話)」

スプートニク:あなた達の人形劇では、人形も装飾も、とても日本らしく見えます。どうすればそのようになるのですか?

ノヴィコワ氏:「装飾、セット、人形は全て、私たちの手作りです。私は昔から紙、生地、ビーズなど様々な素材を使って作品を作っていたので、私にとっては難しいことではありません。また、メンバーには本物の人形作家がいます。彼女は衣装デザイナーの経験を持ち、長い間、人形製作のアトリエで働いていました。必要な道具や素材は私が日本から持ってきています。また、日本在住の友人も素材調達を手伝ってくれています。」

スプートニク: 観客の子どもたちはの反応はどうですか?

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ノヴィコワ氏:「子どもたちはとても熱心に見ています。私たちの人形劇はコンパクトで、すべての舞台が観客のすぐ目の前で繰り広げられます。また、子どもたちには人形を触らせていますし、物語の途中で登場人物が観客に近づくこともあります。これは大人も、子どもに負けないくらい、楽しんでくれます。人形劇の終了後、私たちは折り紙やこけしの絵付けの講座をやったり、質問に答えたり、日本について話したりします。皆、こうした参加型のプロセスを楽しんでくれます。次の人形劇は中国のおとぎ話で、その次はアルメニアや、世界の民族の他のおとぎ話を取り上げる予定です。

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「エトノスカスキ(民話)」

「エトノスカスキ」は移動劇場であり、独自の劇場の建物や固定の場所があるわけではないが、プロジェクトの参加者には才能、熱意、創造力、冴えた腕、他国のフォークロアに対する愛を観客と分かち合いたいという熱い想いがある。

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