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生物学者グループは、タバコ農園の土壌によく生息し、ニコチンを食べている細菌シュードモナス・プチダを研究した。そして、シュードモナス・プチダに含まれる酵素「NicA2」が、ニコチンの吸収に関係していることがわかった。
学者たちは、人体での活動に適応させるためにその構造を少し変え、血液中に入るニコチンとの相互作用を調べた。
実験では、NicA2に毒性はまったくなく、36.7℃の温度で数週間にわたって安定して働き、血中のニコチンの半減期を通常の2〜4時間から9〜15分に減らしたことが示された。なお、血中にニコチンの痕跡が少し残ることで、離脱症状が現れるのを回避するのに役立つ。
学者らは実験をさらに進め、新バージョンの酵素NicA2-J1がニコチン依存症の発症から患者を守るだけでなく、ニコチン依存から抜け出す助けにもなるかどうかを確認する意向。
学者らは実験でラットを使用した。まず、ラットにニコチンを含んだ水を飲む習慣をつけさせ、その後、ニコチンを含んだ水を飲むことに対して電気ショックを与えた。だが痛みを伴う電気ショックでさえも、ラットのニコチン依存を取り除くことはできなかった。しかしラットの血中にNicA2-J1を入れた後、様子が変わった。ラットはもうニコチンに引き付けられなくなったという。
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