ロシアのスタートアップ、日本進出へ大きな一歩:Japan Bootcamp開催

ロシアのスタートアップ、日本進出へ!©SAMI
 ロシアのスタートアップ、日本進出へ!©SAMI - Sputnik 日本
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4月21日から28日にかけて、日本進出を希望するロシアのスタートアップ4社と投資家2名が、日本市場を知るためのプログラム「Japan Bootcamp」に参加し、福岡と東京を訪問した。このプログラムは、日露のスタートアップと投資家の相互協力を推進する新組織「Innovations Bridge」の初事業として行なわれた。

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「Innovations Bridge」は、ロシアのタタルスタン共和国・カザン発のベンチャーキャピタル「Pulsar Venture Capital」、東京の「スカイライトコンサルティング」、サンクトペテルブルクを拠点とする日露ITコンサル「SAMI」が共同で設立したもの。4月11日、カザンで開催された「ロシアベンチャーフォーラム」では「Innovations Bridge」の設立に関する覚書が交わされ、調印式にはタタルスタン共和国のルスタム・ミンニハノフ大統領も同席した。

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Pulsar Venture Capitalのパーヴェル・コロリョフ社長はロシア紙の取材に対し「2017年、日本の投資家はスタートアップに13億ドル超を投資した。これは同年のロシア投資家の実績よりも7倍も多い」と、ロシアのスタートアップが日本に出て行くメリットを強調した。

「Japan Bootcamp」の構想・運営に携わり、自身も同行したSAMIの牧野寛代表は言う。

牧野氏「ロシア側は日本に対して良いイメージをもっているので、日本市場に興味はあっても、具体的に何から始めればいいのかわからない、という場合が多いです。ロシアのスタートアップは世界的に注目を浴びていますから、海外から投資家がロシアまで視察に来てくれる機会も多く、スタートアップ側がその状況に慣れてしまいます。でも、私たちは『日本という新市場を開拓するには、自分達で時間を割き、実際に見て、理解する必要がある』と考えているので、そのきっかけを提供する意味で今回のプログラムを組みました。ロシア企業で、単独で日本へ行くところは今までも何社かありましたが、私たちのように間に入って仕組みを作り、ある程度の数の企業を一気に送りこむ、というのは今までになかった試みだと思います。」

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「Japan Bootcamp」の枠内では、IT企業訪問、ピッチセッション、日本のスタートアップとの交流、日本におけるビジネスルールの学習など各種イベントが行われ、ほぼ毎日、投資家やアクセラレータなど、未来のビジネスパートナーと知り合う機会があった。特に4月24日に都内で行われたピッチセッションには70人を超える投資家が集まり、ロシアのスタートアップに関する関心の高さをうかがわせた。今回の訪問で日本市場への参入余地について再認識したスタートアップもあれば、パートナーが見つかったところもある。早いところでは、すでに日本進出に関するプロジェクトを作り始めているところもある。この訪問は、それぞれにとって実りあるものとなったようだ。

成果について牧野氏は「ロシア側としても、実際に日本に進出するにあたって価値のあるネットワークが形成できたと思います。今回、こういったひとつのプログラムを完成させることができたので、今後は年に2、3回定期的に開催し、他のスタートアップ支援組織とも協力して参加者の幅を広げたいと思います。相互の動きが重要ですから、引き続き、日本企業のロシア訪問も支援していきます」と話している。

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