新たなレベルへ
ポクロンスカヤ氏の話では、下院議員となった2016年当初から国際分野での活動をずっと夢見てきたそうだ。ロシア外務省付属外交アカデミー、国際安全保障学科での勉強を終えようとする今、ポクロンスカヤ氏はクリミアの検事総長時代の経験がロシアの国益推進、ひいては世界でクリミアのロシア再編入を認識させるために一役買うと自信を見せている。
「ロシアが羨望の目で見られ、ロシアはすごいと感動を呼ぶようにしなければならない。」ポクロンスカヤ氏はこう語る。
めざすは日本! その例に倣え
スプートニクの記者からの、検事総長時代に発揮した毅然とした、妥協の余地のない姿勢は新ポストでの任務を阻害しないかという質問に対し、ポクロンスカヤ氏はこれより前にも柔軟性は発揮せざるを得ない場面があったが、これからは多くを学ばざるを得ないと答えた。
ポクロンスカヤ氏はどこよりも先に日本に行きたいという。理由は、日本に学ぶことがとても多そうだと思えるからだ。ポクロンスカヤ氏はその一例として、将来、ロシア人も日本人がするように国内旅行の機会が増えるといいと思うと語った。
ナタリア・ポクロンスカヤ
ナタリア・ポクロンスカヤ
ナタリア・ポクロンスカヤ
ナタリア・ポクロンスカヤ
ナタリア・ポクロンスカヤ
ナタリア・ポクロンスカヤ
一方、その後ポクロンスカヤ氏は宗教的なテーマで頑なな発言をしたり、そうした発言自体が矛盾したりと、スキャンダルを起こし、さらに有名になった。下院でポクロンスカヤ氏は、ニコライ2世とバレリーナのロマンスを描いたロシア映画『マチルダ』の上映に積極的に反対した。
ポクロンスカヤ氏は『マチルダ』について、史実に一致しない場面に溢れ、「文化分野における反ロシア的および反宗教的挑発だ」と痛烈に批判した。こうしたポクロンスカヤ氏の行動は、若者をはじめとした一部のロシア社会の嘲笑と不満を呼んだ。
さて、日本でのポクロンスカヤ氏の人気は彼女が検事総長に任命された時期にそのピークを迎えたが、現在でもポクロンスカヤ熱は衰えることはない。だがポクロンスカヤ氏が実際に日本の地を踏めるのかどうかは、はなはだ疑問だ。それもそのはず。2014年8月、日本はポクロンスカヤ氏をビザ発給、金融の両方に制限を加える制裁対象リストに掲載しているからだ。