世界経済・国際関係研究所付属アジア太平洋研究センター、日本政治経済研究セクター長のヴィタリー・シュヴィドコ氏は、Maa Zhi Hong氏が書いた記事には論理があると話す。
シュヴィドコ氏「この場合における中国と日本の共通点は、両国とも米国に対して貿易収支が大幅に黒字であるということだ。トランプ氏にとってこれは原則的な問題だ。彼は、米国相手に貿易収支が黒字になっている国全部に圧力をかけている。貿易バランスを対等なものにする、という目的を自らに課し、貿易黒字の国々に対し、自国での対米輸出の自制・市場の相互開放などを要求し、あるいは関税をかけると脅し、考え得るすべての手段で影響を与えようとしている。」
2018年の中国の対米国における貿易黒字は過去10年間で最高を記録し、3230億ドルにも達した。日本の米国に対する貿易黒字は2018年度(2018年4月から2019年3月)で6兆5300億円(およそ583億1000万ドル)だった。
茂木敏充経済財政・再生相は、8月2日から4日にかけて行なわれた日米貿易交渉を終えて、米国は歩み寄りの姿勢を見せており、これによって近日中に、日米は大筋合意に達することができるだろうという見方を示した。次回の貿易交渉は、8月24日から26日にかけてフランスで行なわれるG7サミットを前にした、8月中旬を予定している。
毎日新聞が3日に報じたところによると、日米両政府は、9月に一定の合意を目指して協議を進めている。主な協議事項はこれまでの通り、米国の農産物と、日本から米国への自動車および自動車部品についてである。
また、共同通信電を引用した毎日新聞英語版サイトは、トランプ氏は貿易交渉で勝利を勝ち取り、それを2020年の大統領選における再選の追い風にしたい考えだと報じていることにも注目したい。