米国のジャーナリスト、フィリップ・ハーシュ氏は、ロシアは、最近にもモスクワでグランプリシリーズのロステレコム杯を観客を入れて開催するなど、コロナウイルスと「ロシアン・ルーレット」的な戦いをしていると指摘する。
ハーシュ氏は、国際スケート連盟(ISU)の勧告を守らず、選手やコーチがキスアンドクライで、マスクもつけず、ソーシャルディスタンスも取らずに、抱き合ったり、キスするのを容認しているとしてロシアを非難している。
It turns out Russia is flouting both ISU-issued guidelines for figure skating and ISU-issued general guidelines for ISU events by allowing hugs, cheek kisses and maskless athletes and coaches sitting in close proximity in Kiss and Cry at #rostelecomcup.
— Philip Hersh (@olyphil) November 20, 2020
「スプートニク」はこうした批判について、ISUのアレクサンドル・ラケルニク副会長に取材した。
「わたし自身、大会を見に行っていましたが、ロステレコム杯に観客を入れたことに関して、何ら危険は感じませんでした。会場となったメガスポルトスタジアムの観客席は、選手からかなり離れたところにあります。選手と観客は高さの異なる場所にいて、接触することもありません。ですから、選手も観客も完全に安全な状態でした」。
一方で、大会の後に選手たちが感染者が出たことについて、ラケルニク副会長は、最初の感染者がサンクトペテルブルクの選手だったことは注目すべきことだと指摘する。
「エリザベータ・トゥタミシェワとドミトリー・アリエフは、コロナウイルスの状況がモスクワよりも悪いサンクトペテルブルグでトレーニングしています。ですから、これは、選手やコーチへの検査や観客間の距離の設定など、あらゆる安全策が講じられていたグランプリシリーズのモスクワ大会で感染したものではないはずです」。
しかし、コロナウイルスはトレーニングの場所で感染者を選んでいるわけではなく、モスクワの選手をも攻撃した。大会開始の数時間前に、アリョーナ・コストルナヤもロシアカップを欠場することになった。
特に症状もなく、元気だというが、検査で陽性が出たことから、この重要な大会への出場を断念せざるを得なくなった。
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