記者の1人がバイデン大統領にナワリヌイ氏の体調悪化について報告してコメントを求めた。これに対しバイデン大統領は、「まったく、まったく不当で、まったく受け入れがたい」と語った。
先にナワリヌイ氏は招聘医師との面会を要求し、ハンガーストライキを開始したことをインスタグラムのアカウントから明らかにしていた。ナワリヌイ氏の顧問弁護士らは面会後にリアノーボスチ通信の取材に応じ、同氏は足と背中に痛みを覚えていると発言した。
一方、連邦刑執行庁の医師らは診察の結果、ナワリヌイ氏の体調は良好で安定しているとの診断を下した。また、連邦刑執行庁ウラジオストク州監理局はナワリヌイ氏が収監先で必要な医療行為を受けているとコメントしていた。
ナワリヌイ氏の顧問弁護士らは14日に収監先の刑務所を訪れた。面会した弁護士らによると、ナワリヌイ氏は非ステロイド性抗炎症薬「ジクロフェナク」と「ナイアシン」(ビタミンB₃)での治療を提案されているものの、これを拒否しているという。
アレクセイ・ナワリヌイ氏は現地時間の1月17日夜、治療先のドイツから帰国し、モスクワのシェレメチェボ国際空港に到着して間もなく当局に拘束された。ナワリヌイ氏はこれまで2度の横領容疑で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。加えて2020年12月末には新たな横領容疑が発覚したことにより、ロシア連邦検察委員会はナワリヌイ氏を再び起訴していた。また、猶予期間中に犯した一連の違反行為によりナワリヌイ氏は2020年12月29日以降から当局の捜査対象となっていた。