国土の1/3が水没したパキスタン、首相が国連総会で窮状を訴える「生活は永遠に変わった」
2022年9月24日, 11:00 (更新: 2022年9月24日, 13:23)
© AFP 2023 / Aamir Qureshi 国土の1/3が水没したパキスタン、首相が国連総会で窮状を訴える「生活は永遠に変わった」
© AFP 2023 / Aamir Qureshi
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パキスタンのシャフバズ・シャリフ首相はニューヨークで開かれている国連総会の一般討論演説で、国土の三分の一を飲み込んだ洪水により生活が永遠に変わったと窮状を訴えた。パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすいものの、同国が排出している温室効果ガスは世界全体の1%以下となっている。
パキスタンでは集中豪雨と洪水により1500人以上が死亡し、1万2千人以上が負傷した。洪水により3300万人以上が被災した。国土の大半は水没し、200万戸以上が倒壊、100万頭の家畜が死んだ。これによりパキスタンでは1100万人以上が飢餓に陥る可能性がある。
This might look like an ocean but this is the stranded flood water in various parts of Pakistan. This is the biggest natural disaster of our times regarding which the world has no idea.#PakistanFloods #FloodsInPakistan2022 pic.twitter.com/IbaVpCqFfd
— #PakistanFloods2022 (@Indusland_) September 20, 2022
パキスタン政府は非常事態宣言を発令し、各国や国際機関に可能な限り多くの支援を行うよう要請している。シャリフ首相は国連総会で次のように窮状を訴えた。
「どのような言葉をもってしても我々が経験している衝撃や、我々の国の顔が永遠に変わってしまったことは表現できない。私がここへ来たのは面と向かってこの気候変動がもたらす規模を説明するためであり、この変動は我が国の国土の1/3を水没させた。これは誰もかつて見たことがなかったもので、聖書にある40日、40夜続いた洪水だ。パキスタンはかつて、これよりも激しく破壊的な地球温暖化の効果を見たことはない。パキスタンの生活は永遠に変わってしまった」
首相によると、パキスタンは災害に脆弱な国の上位10位に入っているものの、温室効果ガスの排出量は世界全体の1%以下だという。こうしたことから、気候変動がもたらす影響の不平等さを訴えた。
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