https://sputniknews.jp/20221126/jaxa-13971101.html
JAXA 宇宙飛行士の地上実験データの捏造を認める
JAXA 宇宙飛行士の地上実験データの捏造を認める
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25日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の佐々木宏理事は東京で記者会見を行い、国際宇宙ステーション(ISS)の模擬施設で古川聡宇宙飛行士が率いて行った実験で捏造があったことを明らかにした。 2022年11月26日, Sputnik 日本
2022-11-26T05:34+0900
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1999年、JAXAの宇宙飛行士候補となった古川氏は、8人の被験者が2週間、ステーションの模擬施設に滞在する実験を率いてきた。実験では被験者の心理状態、精神的なストレス度合が調べられていたが、JAXAの専門家らが実験データに捏造や改ざんの跡を発見したことから、古川氏はその責任を追及されている。実験結果は学術論文としては公表されていなかったことから、古川氏の行為は司法の追求を受けることはない。佐々木理事は、古川氏のずさんな監修下でデータが不適切に管理されたととしても、これが来年2023年に予定の古川氏のISS滞在計画には影響しないと語っている。JAXAの幹部が完璧な科学実験に厳格に取り組んでいることは専門家の間でもよく知られている。地上での有人宇宙飛行の模擬実験は非常に重要だ。なぜならばこれは、人体が地球の重力の圏外に出て、限られた空間や社会環境の中で受ける身体的・心理的ストレスや負担を理解するための唯一の方法だからだ。地上で1年間、他の惑星に飛ぶソ連が宇宙飛行史上初めて行った、人類の他の惑星への模擬飛行の実験はセルゲイ・コロリョフが監修した。実験は55年前の1967年11月に始まり、ちょうど1年続いた。3人の被験者は1年間、「宇宙船」という閉ざされた空間で過ごした。実験の条件は厳しく、居住区画の広さは、将来の宇宙モジュールと全く同じ12平方メートルだった。その空間の半分はさまざまな機材で占められていて、バスルームは小さく、寝床は3段式で、寝る場所は10日ごとに交換した。二酸化炭素の分布は偏っていたことから、上の段の寝床は空気が悪かった。また宇宙飛行士の飲料水は尿や結露から作られていた。フリーズドライの粉末状の食事を溶かすのも同じ水が使われた。他の惑星に飛行する宇宙船の積載量は極めて限定されているからだ。実験の組織側は意図的に不測の事態を作り上げ、温度と湿度を上げ、空気中の酸素濃度を下げたりしたが、実験が終わらぬうちに、参加を辞退した者は誰もいなかった。半世紀以上前、ソ連が行った実験「火星飛行」は、世界の宇宙科学に新しい方向性を切り開いた。国際的な参加を得て行われた、最新の研究実験の中でも最大級の「シリウス21」プロジェクトが、「火星飛行」と同じく、ロシア科学アカデミー医療生物学問題研究所にある、ユニークな地上型複合施設で実施されたのは象徴的だ。このプロジェクトについてはスプートニクが詳しく報じている関連ニュース
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JAXA 宇宙飛行士の地上実験データの捏造を認める
25日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の佐々木宏理事は東京で記者会見を行い、国際宇宙ステーション(ISS)の模擬施設で古川聡宇宙飛行士が率いて行った実験で捏造があったことを明らかにした。
1999年、JAXAの宇宙飛行士候補となった古川氏は、8人の被験者が2週間、ステーションの模擬施設に滞在する実験を率いてきた。実験では被験者の心理状態、精神的なストレス度合が調べられていたが、JAXAの専門家らが実験データに
捏造や改ざんの跡を発見したことから、古川氏はその責任を追及されている。
実験結果は学術論文としては公表されていなかったことから、古川氏の行為は司法の追求を受けることはない。佐々木理事は、古川氏のずさんな監修下でデータが不適切に管理されたととしても、これが来年2023年に予定の古川氏のISS滞在計画には影響しないと語っている。JAXAの幹部が完璧な科学実験に厳格に取り組んでいることは専門家の間でもよく知られている。地上での有人宇宙飛行の模擬実験は非常に重要だ。なぜならばこれは、人体が地球の重力の圏外に出て、限られた空間や社会環境の中で受ける身体的・心理的ストレスや負担を理解するための唯一の方法だからだ。
ソ連が宇宙飛行史上初めて行った、
人類の他の惑星への模擬飛行の実験はセルゲイ・コロリョフが監修した。実験は55年前の1967年11月に始まり、ちょうど1年続いた。3人の被験者は1年間、「宇宙船」という閉ざされた空間で過ごした。実験の条件は厳しく、居住区画の広さは、将来の宇宙モジュールと全く同じ12平方メートルだった。その空間の半分はさまざまな機材で占められていて、バスルームは小さく、寝床は3段式で、寝る場所は10日ごとに交換した。二酸化炭素の分布は偏っていたことから、上の段の寝床は空気が悪かった。また宇宙飛行士の飲料水は尿や結露から作られていた。フリーズドライの粉末状の食事を溶かすのも同じ水が使われた。他の惑星に飛行する宇宙船の積載量は極めて限定されているからだ。実験の組織側は意図的に不測の事態を作り上げ、温度と湿度を上げ、空気中の酸素濃度を下げたりしたが、実験が終わらぬうちに、参加を辞退した者は誰もいなかった。
半世紀以上前、ソ連が行った実験「火星飛行」は、世界の宇宙科学に新しい方向性を切り開いた。国際的な参加を得て行われた、最新の研究実験の中でも最大級の
「シリウス21」プロジェクトが、「火星飛行」と同じく、ロシア科学アカデミー医療生物学問題研究所にある、ユニークな地上型複合施設で実施されたのは象徴的だ。このプロジェクトについてはスプートニクが詳しく報じている