米議会 117兆円超の国防予算案で合意
© AFP 2023 / Brendan Smialowski米議会 予算案で合意
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米国議会の委員会は、8580億ドル(約117兆7500億円)規模の2023会計年度(10月1日開始)の国防予算案で合意した。この国防予算案は、同国史上最大規模になる可能性がある。また、2022年の国防予算は7780億ドル(約106兆8000億円)だった。
この予算案は、7日に米国議会のウェブサイトで公開された。この法案には以下のような内容が含まれている。
議員らは、この法案に防空システムを強化する構想を盛り込んでいる。特に日本と米国が共同開発している迎撃ミサイル「SM-3ブロックIIA」に資金が提供される他、極超音速兵器に対抗するための対策や、攻撃型超音速兵器・国家プログラムの開発にも資金が提供される。
弾薬の生産能力を増強し、ウクライナへの弾薬供給契約に課されている一部制限を一時的に解除するために27億ドル(約3700億円)を割り当てる。ウクライナには、少なくとも8億ドル(約1100億円)の追加支援を提供する。
台湾の兵器・軍事装備の売却やその他の安全保障支援のための資金として、5年間で最大100億ドル(約1兆3700億円)を充てる予定。
米国は、アジア太平洋地域における防衛抑止のために115億ドル(約1兆5800億円)を割り当てる。
この法案では、ロシアとの情報交換、特に対ミサイル防衛システムに関する情報交換を恒久的に禁止することについて言及している。
法案には、20カ国・地域首脳連合(G20)を含む国際組織からロシアを排除する措置に関する意図も含まれている。
また、この法案では、欧州でロシアを抑止する構想に60億ドル(約8240億円)超が割り当てられることにも言及されている。
米連邦議会議員や上院議員は今後、この法案の多数決を行う。可決されれば、ジョー・バイデン米大統領がこの法案に署名する。
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