ノートルダム大聖堂の修復作業は2024年のクリスマスまでに完了 修復責任者

© AFP 2023 / Anne-Christine Poujoulatノートルダム大聖堂
ノートルダム大聖堂 - Sputnik 日本, 1920, 06.01.2023
サイン
フランスのノートルダム大聖堂の修復作業は予定通りに進んでおり、2024年12月にはクリスマスイブのミサを執り行うことができる。修復責任者のジャン=ルイ・ジョルジュラン氏がNBCテレビに対して明らかにした。
NBCテレビは、ノートルダム大聖堂が炎に包まれるのを見ながら何もできずに世界中が悲しみにくれてから3年半が経過したと振り返っている。火災が発生した2019年4月当時、世界の主要なカトリック教会の大聖堂で珠玉の建築物であるパリ中心にあるノートルダム大聖堂は永遠に失われたかと思われた。しかし、消防隊の適切な行動と神の摂理により、このカトリック教会の聖地は完全な崩壊を免れた。

現在のノートルダム大聖堂の様子

NBCテレビによると、3年間にわたって大聖堂の基礎構造や壁の安全を確保するための骨の折れる作業が行われ、現在やっと内部の修復が行われている。重さ1200トン超の足場が15階の高さまで組まれ、300 人の作業員が修復作業を行っている。依然として鉛中毒の危険性があるため、作業員はこれまで通り防護服を着ている。このような背景の中で聖人や天使たちの壁面の一部が修復されているのはまるで奇跡のようだ。またNBCテレビによると、翼廊の1つは修復が完了した。これは、すべての修復作業が完了したノートルダム大聖堂がどれほど素晴らしいものになるかを想像させる。
© Sputnik / Julien Mattia / メディアバンクへ移行ノートルダム大聖堂
Собор Парижской Богоматери после пожара  - Sputnik 日本, 1920, 06.01.2023
ノートルダム大聖堂

大聖堂の焼失した部分

火災は屋根内部で発生し、火は瞬く間に大聖堂全体に広がった。19世紀に建造された有名な尖塔が最初に焼け落ちた。重量500トンのオーク材と250トンの鉛板を用いた高さ96メートルの尖塔が崩壊し、大聖堂の石造りのアーチを貫通した。尖塔の有名な時計、屋根の3分の2、観光客に愛されている展望台、古いステンドグラスの一部が焼失したほか、数十の貴重な書籍、絵画、聖遺物も救い出すことができなかった。
大聖堂の尖塔の使徒たちの彫刻 - Sputnik 日本, 1920, 15.11.2019
ノートルダム大聖堂の尖塔をめぐり、再建責任者らが論争

修復完了後のノートルダム大聖堂の姿は?

ジョルジュラン氏NBCテレビに語ったところによると、建築的視点からノートルダム大聖堂は誰もが覚えている元通りの姿に復元される。同氏は、以前と同じように直径1メートル以上の樹齢200年のオークの木を使用して屋根を強化すると述べた。各オーク材は、焼けた尖塔の寸法に合わせてミリ単位で正確にカットされるという。また、大聖堂の尖塔に据えつけられる時計の見本として、大きさと形が焼失した時計と同じ古い時計が用いられた。600年前につくられた有名なオルガンと鐘は炎の被害を免れ、小規模な修理が必要なだけだという。世界的に有名な直径13メートル超のバラ窓を含む、12~13世紀の名高いステンドグラスも難を逃れた。また幸いなことに、キメラの石像と銅像も火災を免れた。これらは修復のため火災の前日に取り外されていた。
Колокола Собора Парижской Богоматери  - Sputnik 日本, 1920, 06.01.2023
ノートルダム大聖堂
ジョルジュラン氏は、大聖堂の内部も大部分を修復することができると考えている2019年の火事では、主祭壇、イエス・キリストの「いばらの冠」、「聖ルイのチュニック」、またロシア総主教がフランスに贈った「聖母マリアのイコン」を含む古い聖像画の多くや、17~18世紀の絵画も無事だった。尖塔の先端に取りつけられていた風見鶏の像も難を逃れた。ここには、パリ守護聖人とされている聖ドニと聖女ジュヌヴィエーヴの聖遺物が収められていた。
スプートニク通信は先に、ノートルダム大聖堂の修復作業中に床から14世紀のものとみられる人型の鉛製の棺が見つかったと報じた。
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