オーストラリアは米国から原潜を購入することで主権を失うリスクがある=ターンブル元豪首相

© AFP 2023 / Saeed Khanターンブル元豪首相
ターンブル元豪首相 - Sputnik 日本, 1920, 09.01.2023
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オーストラリアのマルコム・ターンブル元首相はツイッターに、米国からバージニア級原子力潜水艦を購入することは自国の主権を放棄することに等しいと投稿した。オーストラリア当局は昨年の夏、米国からバージニア級原潜を購入する可能性を検討していると発表した。

「オーストラリアでは、米国から購入する原子力潜水艦は米海軍の監督なしに運用またはメンテナンスできないという事実がほぼ完全に無視されている」

ターンブル氏は、この「国家主権の放棄はモリソン政権 (編注:モリソン氏は2018年8月から2022年5月までオーストラリアの首相を務めた) によって実行され、現在の当局によっても承認および支持されている」と指摘した。
ターンブル氏は、米国のジャック・リード上院議員とジェームズ・インホフ上院議員が以前バイデン米大統領に宛てた書簡が公開されたあと、コメントを発表した。書簡では、「米海軍の潜水艦の産業基盤」の関連で米英豪3か国のパートナーシップ「AUKUS(オーカス)」の複数の条件について懸念が表明されている。上院議員は特に、米海軍の装備から外されたすでに出来上がっている原潜をオーストラリアへ売却することは、米国の高度なニーズに対する原潜不足につながる可能性があると指摘した。
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オーストラリアの原子力潜水艦への道

オーストラリア、英国、米国は2021年9月、3カ国からなる軍事協定「AUKUS」を設立した。豪政府は少なくとも8隻の原子力潜水艦の建造を計画しており、その1隻目が就役するのは2036年の予定。原子力潜水艦は米英の技術を利用して建造される。詳しい建造費用はまだ発表されていないものの、かつてフランスが参加し、その後破棄された建造計画では、580億ドル(約8兆5100億円)と見積もられていた。また、原子力潜水艦の艦隊を配備する基地の建設費用は78億ドル(約1兆1450億円)と予想されている。
オーストラリア当局は昨年6月、2030年までに米国からバージニア級原潜2隻を購入し、その後、「AUKUS」の枠内で米国および英国の技術を用いて建造する原潜を運用する可能性を検討していると発表した。
オーストラリアのアルバニージー首相は今月7日、艦隊の創設はオーストラリアだけでなく「AUKUS」の全参加国の利益になるという確信を表明した。
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