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【解説】これは内戦? スーダン軍と特殊部隊はなぜ争うのか
【解説】これは内戦? スーダン軍と特殊部隊はなぜ争うのか
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4月13日、アラブのTV局は、スーダンの即応軍が北部のメロエ市に部隊を駐留させたため、正規軍が退去を要求していると報じた。これに先立ち、スーダン政府は合同演習の終了後、エジプト空軍部隊のメロエ空軍基地への配置を承認したものの、即応軍司令部はこれをよしとはしていないと報じられていた。 2023年4月19日, Sputnik 日本
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数十年にわたる混乱状態まず、スーダンが独立を獲得したのは1956年と、70年も経過していないことを理解しておく必要がある。それ以来、この国では混乱状態が続いており、内戦とまではいかなくても、暴動やクーデターが繰り返されている。そして2011年には国が分裂し、南スーダンが分離独立した。ハルツームの衝突 事態はどう発展したのか4月13日にかけての深夜、スーダン軍は首都ハルツームおよび一連の都市における即応軍の展開は「違法であり、軍との合意と協調を行わずに進軍した」と発表。スーダンにおいては即応軍と正規軍は並行して存在している。即応軍は副大統領の言うことを聞き、正規の軍は2021年に発足の軍事政権を指示をあおぐ。15日、スーダンで即応軍と正規軍との間で戦闘が始まった。即応軍は、ハルツームの共和国宮殿(大統領府)と国際空港、北部のメロエ市の空軍基地を掌握と発表した。即応軍は、正規軍が「あらゆる種類の武器」を用いてハルツームにある即応軍の基地を攻撃したと非難。正規軍は、即応軍の主張は事実無根であり、大統領府をはじめとする戦略拠点は全て、正規軍が管轄していると発表した。加えて正規軍は先制攻撃をかけてきたのは即応軍だと主張。正規軍とスーダン総合治安局は、即応軍は反政府勢力であり、国の施設、戦略的施設を攻撃していると非難した。スーダンの暫定主権評議会の議長で軍の総司令部のトップのアブドゥルファッターハ・ブルハーン氏は、即応軍を「反乱軍」と断定し、解散命令を出した。即応軍は当然ながらこの指示には従わず、メロエ空軍基地でエジプト軍の大隊を捕虜にとった。ハルツーム、メロエなど主要都市では戦闘が続いている。正規軍と即応軍の力関係は地域によって異なる。正規軍が即応軍に圧力を講じている州もあれば、逆に正規軍が撤退している州もある。こうした状況は即応軍も同様だが、それでも即応軍は首都ハルツームの大部分と州の出入り口、首都の空港、総司令部の建物、大統領官邸、テレビラジオ放送局の建物を引き続き掌握しつづけている。対立する双方のレトリックは依然として妥協がない。主権評議会の議長のアブドゥルファッターハ・ブルハーン将軍は、即応軍は反乱軍であり、その行動はクーデター未遂と呼んでいる。即応軍の副司令官であるモハメッド・ハムダン・ダクロ将軍は、アブドゥルファッターハ・ブルハーンはイスラム急進主義者として、自分の犯罪に責任をとらねばならないと非難し、自身は民主主義と自由を擁護していると主張している。衝突による犠牲は公式筋の発表では戦闘行為で186人が死亡、1800人を超える怪我人が出た。国連はこれによって地域の人道状況は大惨事になるとして、休戦を呼びかけている。国連はこういう声明とは裏腹にスーダンでの全ての人道プログラムをたたんだ。国際社会の対応は?仲介にはアラブ諸国(スーダンに最大の影響力を及ぼしているのはサウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト)の他、アフリカ諸国も尽力を傾けている。ハルツームにはジブチ、ケニア、南スーダンの各国の大統領が訪れ、紛争当事者に停戦を呼び掛けたが、現時点では何の功も奏していない。それ以外の国際プレーヤーは今のところ形勢を見守り、双方に和平を呼びかけるのみで、どちらの肩も持っていない。そうした中、アンソニー・ブリンケン米国務長官は、スーダンで米国の外交官をのせた車列が砲撃されたものの、死者は出なかったことを明らかにした。同時に、EUの駐スーダン大使も攻撃されている。これについての西側諸国の反応はまだ出されておらず、誰が外交官を狙ったのかも不明のままだ。
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【解説】これは内戦? スーダン軍と特殊部隊はなぜ争うのか
2023年4月19日, 06:00 (更新: 2023年4月19日, 06:03) 4月13日、アラブのTV局は、スーダンの即応軍が北部のメロエ市に部隊を駐留させたため、正規軍が退去を要求していると報じた。これに先立ち、スーダン政府は合同演習の終了後、エジプト空軍部隊のメロエ空軍基地への配置を承認したものの、即応軍司令部はこれをよしとはしていないと報じられていた。
まず、スーダンが独立を獲得したのは1956年と、70年も経過していないことを理解しておく必要がある。それ以来、この国では混乱状態が続いており、内戦とまではいかなくても、暴動やクーデターが繰り返されている。そして2011年には国が分裂し、南スーダンが分離独立した。
4月13日にかけての深夜、スーダン軍は首都ハルツームおよび一連の都市における即応軍の展開は「違法であり、軍との合意と協調を行わずに進軍した」と発表。
スーダンにおいては即応軍と正規軍は並行して存在している。即応軍は副大統領の言うことを聞き、正規の軍は2021年に発足の軍事政権を指示をあおぐ。
15日、スーダンで
即応軍と正規軍との間で戦闘が始まった。即応軍は、ハルツームの共和国宮殿(大統領府)と国際空港、北部のメロエ市の空軍基地を掌握と発表した。
即応軍は、正規軍が「あらゆる種類の武器」を用いてハルツームにある即応軍の基地を攻撃したと非難。正規軍は、即応軍の主張は事実無根であり、大統領府をはじめとする戦略拠点は全て、正規軍が管轄していると発表した。加えて正規軍は先制攻撃をかけてきたのは即応軍だと主張。正規軍とスーダン総合治安局は、即応軍は反政府勢力であり、国の施設、戦略的施設を攻撃していると非難した。スーダンの暫定主権評議会の議長で軍の総司令部のトップのアブドゥルファッターハ・ブルハーン氏は、即応軍を「反乱軍」と断定し、解散命令を出した。
即応軍は当然ながらこの指示には従わず、メロエ空軍基地でエジプト軍の大隊を捕虜にとった。ハルツーム、メロエなど主要都市では戦闘が続いている。
正規軍と即応軍の力関係は地域によって異なる。正規軍が即応軍に圧力を講じている州もあれば、逆に正規軍が撤退している州もある。こうした状況は即応軍も同様だが、それでも即応軍は首都ハルツームの大部分と州の出入り口、首都の空港、総司令部の建物、大統領官邸、テレビラジオ放送局の建物を引き続き掌握しつづけている。
対立する双方のレトリックは依然として妥協がない。主権評議会の議長のアブドゥルファッターハ・ブルハーン将軍は、即応軍は反乱軍であり、その行動はクーデター未遂と呼んでいる。即応軍の副司令官であるモハメッド・ハムダン・ダクロ将軍は、アブドゥルファッターハ・ブルハーンはイスラム急進主義者として、自分の犯罪に責任をとらねばならないと非難し、自身は民主主義と自由を擁護していると主張している。
公式筋の発表では戦闘行為で186人が死亡、1800人を超える怪我人が出た。国連はこれによって地域の人道状況は大惨事になるとして、休戦を呼びかけている。国連はこういう声明とは裏腹にスーダンでの全ての人道プログラムをたたんだ。
仲介にはアラブ諸国(スーダンに最大の影響力を及ぼしているのはサウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト)の他、アフリカ諸国も尽力を傾けている。ハルツームにはジブチ、ケニア、南スーダンの各国の大統領が訪れ、紛争当事者に停戦を呼び掛けたが、現時点では何の功も奏していない。
それ以外の国際プレーヤーは今のところ形勢を見守り、双方に和平を呼びかけるのみで、どちらの肩も持っていない。そうした中、アンソニー・ブリンケン米国務長官は、スーダンで米国の外交官をのせた車列が砲撃されたものの、死者は出なかったことを明らかにした。同時に、EUの駐スーダン大使も攻撃されている。これについての西側諸国の反応はまだ出されておらず、誰が外交官を狙ったのかも不明のままだ。