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【視点】G7広島サミット 日本人の悲しみの地は、またしても謝罪の言葉を聞くことはないのか
【視点】G7広島サミット 日本人の悲しみの地は、またしても謝罪の言葉を聞くことはないのか
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米国のバイデン大統領が19日、G7各国首脳と広島の原爆資料館を訪問する。一方、米大統領が原爆投下について謝罪しないことがすでに明らかにされている。 2023年5月19日, Sputnik 日本
2023-05-19T05:58+0900
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ホワイトハウスの代表者たちは原爆投下の被害を受けた都市を実際に訪れても、そこで日本人に対して公式に謝罪しないのだろうか。スプートニク通信は専門家に意見を聞いた。最近、米国のブリンケン国務長官が日本を訪問し、日本のジャーナリストは原爆犠牲者への「メッセージ」について単刀直入に質問した。しかしブリンケン氏の答えは、控えめに言っても曖昧なものだった。 20世紀の最も残酷な攻撃を行ったのが米国人であるということにさえ言及しなかった。米国の政策は謝罪を前提としていない中国・現代アジア諸国研究所のオレグ・カザコフ上級研究員によると、国際政治は独自の法則で動いており、通常そこに倫理やモラルは存在しない。すなわち、米国人の認識においては、おそらく、謝罪をする理由がないということなのだろう。たとえ犠牲者が民間人であったとしても。なお、G7首脳が原爆資料館にどのくらいの時間滞在するのかは不明。ちなみに、2016年にノーベル平和賞受賞者のバラク・オバマ大統領(当時)が資料館を訪問した際の滞在時間はわずか 10 分だった。これは示唆的な事実だ。せめて黙って、しかし心の底から懺悔するためには、明らかに10分では足りない。サミットの予定を予測するのは難しいカザコフ氏は「日本人はとても几帳面で時間厳守なため、G7サミット参加者の行動予定はすべてきっちりと決まっている。資料館の視察時間を含め、サミットのあらゆる場面が詳細に決められる」と考えている。同氏は続けて次のように語っている。したがって多くのことが、広島でのG7首脳の滞在時間に関する日本の予定だけでなく、世界の現状にも左右されることになる。 カザコフ氏は、状況は常に変化しており、広島サミットなどの国際イベントにも影響を与えるため、調整が必要となるとの見方を示している。一方、カザコフ氏は、広島サミットでは現時点でより重要な問題が議論されるため、これが実現することはおそらくないだろうと締めくくっている。
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【視点】G7広島サミット 日本人の悲しみの地は、またしても謝罪の言葉を聞くことはないのか
米国のバイデン大統領が19日、G7各国首脳と広島の原爆資料館を訪問する。一方、米大統領が原爆投下について謝罪しないことがすでに明らかにされている。
ホワイトハウスの代表者たちは原爆投下の被害を受けた都市を実際に訪れても、そこで日本人に対して公式に謝罪しないのだろうか。スプートニク通信は専門家に意見を聞いた。
最近、米国のブリンケン国務長官が日本を
訪問し、日本のジャーナリストは原爆犠牲者への「メッセージ」について単刀直入に
質問した。しかしブリンケン氏の答えは、控えめに言っても曖昧なものだった。 20世紀の最も残酷な攻撃を行ったのが米国人であるということにさえ言及しなかった。
中国・現代アジア諸国研究所のオレグ・カザコフ上級研究員によると、国際政治は独自の法則で動いており、通常そこに倫理やモラルは存在しない。
「米国と日本の歴史認識は異なっている。米国人にとって自国を攻撃したのが日本であることは明らかだ。したがって、広島と長崎への原爆投下は侵略国に対する報復行為だった。もちろん、その他にも重要な政治的要因があった。まず、核攻撃はソ連を威嚇する機能を果たし、ついでに最終的に日本に勝利するのに役立った。もちろん道徳的な観点からすれば、原爆投下に対する米国人による謝罪はまったくもって理にかなった、なされるべきことだ。なぜなら日本の都市への原爆投下は、米国による完全に野蛮な行為だったからだ。一方、米国の政策の観点から見ると、これは未だにまったくもってそうではない。さらに米国は戦後、日本が発展するために快適な環境を構築したと考えている。したがって、日本経済が長い間世界第2位の地位にあった戦後の成功を、米国人は自分たちの功績とみなしているのだ」
すなわち、米国人の認識においては、おそらく、謝罪をする理由がないということなのだろう。たとえ犠牲者が民間人であったとしても。
なお、G7首脳が原爆資料館にどのくらいの時間滞在するのかは不明。
ちなみに、2016年にノーベル平和賞受賞者のバラク・オバマ大統領(当時)が資料館を訪問した際の滞在時間はわずか 10 分だった。これは示唆的な事実だ。せめて黙って、しかし心の底から懺悔するためには、明らかに10分では足りない。
カザコフ氏は「日本人はとても几帳面で時間厳守なため、G7サミット参加者の行動予定はすべてきっちりと決まっている。資料館の視察時間を含め、サミットのあらゆる場面が詳細に決められる」と考えている。同氏は続けて次のように語っている。
「したがって、日本人自らが(彼らの理解を考慮して)資料館とサミットの他の場所でのG7首脳の滞在にどれだけの時間を具体的に割り当てるつもりなのかが重要だ。しかし、この場合、行事の参加者の行動を予測するのは難しい。なぜなら、彼らの行動は予測に反することがあるからだ。例えば、バイデン氏は最近まで、米国がデフォルトに陥る可能性からG7サミットを欠席する可能性があるとされていたが、結局のところ日本を訪れた。またオーストラリアは、(24日にシドニーで開催を予定していた日米豪インドの安全保障の枠組み)『クアッド』の首脳会合を中止した(現時点で、広島サミットに合わせて広島市で開催される方向で調整が進んでいるという)。すなわち現在、世界の政治的、軍事的情勢が激しく動いて混乱している状況によって、すべてが非常に不安定なのだ」
したがって多くのことが、広島でのG7首脳の滞在時間に関する日本の予定だけでなく、世界の現状にも左右されることになる。 カザコフ氏は、状況は常に変化しており、広島サミットなどの国際イベントにも影響を与えるため、調整が必要となるとの見方を示している。
「したがって私は、G7諸国の首脳やその他の招待客の広島滞在が、現在、日本の原爆投下に対する謝罪に関する米国の立場に何らかの影響を与える可能性があるとは考えていない。もちろん、日本人は世界の指導者たちの広島訪問を自分たちの政治的目標を推進するために利用しようとするだろう。なぜなら、日本と米国が原爆投下への米国の謝罪に関してより近い立場に立つことができれば、それは日本にとって大きな成果となるからだ。岸田首相が今回のサミットにこれほど大きな期待を寄せているのは偶然ではない。岸田氏は今回のサミットがこの歴史的瞬間に日本にとって転換点となる可能性があると考えている」
一方、カザコフ氏は、広島サミットでは現時点でより重要な問題が議論されるため、これが実現することはおそらくないだろうと締めくくっている。