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露日貿易、減少も 医薬品輸出は9倍、穀物輸入6倍に=財務省統計
露日貿易、減少も 医薬品輸出は9倍、穀物輸入6倍に=財務省統計
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2023年上半期の日本の対露貿易高が、昨年同期比で輸入は約半分に、輸出は17パーセント(%)減となった。一方で、穀物輸入や医薬品の輸出は大幅な伸びをみせるなど、日本による対露制裁下でも一部品目については露日貿易が拡大している。日本の財務省が20日に発表した上半期(1月~6月)の貿易統計で明らかになった。 2023年7月20日, Sputnik 日本
2023-07-20T17:12+0900
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全体では減少傾向財務省の統計によると、2023年上半期の日本の対露輸出は2399億円で、前年同期比で17%減となった。ロシアからの輸入は5669億円で、48.2%減とほぼ半分となった。昨年春以降、日本は米国や欧州連合(EU)の対露制裁に同調し、ロシア産資源の輸入を大きく減らしたほか、ハイテク製品などを中心に輸出規制を行っている。そのため、近年概ね1.5兆円~2.5兆円で推移してきた露日貿易は、大きく減少している。資源輸入の大幅減品目別で見てみよう。貿易統計の分析では為替変動、市場価格の影響や輸出入量と額の増減の違いなど、注意を払う必要がある点は多々あるが、大まかな傾向をつかむことはできる。以下、特に断りのない場合は輸出入の量で話を進める。ロシアからの主な輸入品である液化天然ガス(LNG)は、16.5%減となった。極東の天然ガス開発事業「サハリン・プロジェクト」では日本企業が権益を維持しており、日本政府もエネルギー安全保障の観点から重要視しているため、露日関係悪化前と比べても減少幅は比較的小さく収まった。一方、石油は94.2%減となり、事実上の禁輸政策が浮き彫りとなった。そのほか、石炭、鉄鋼、非鉄金属はそれぞれ73%、40.5%、61.9%減となっている。また、日本の対露輸出ではコンピュータ関連製品が86.6%減、音響・映像機器は45.8%減となった。このほか、半導体などハイテク分野の品目の多くでほぼ輸出なしの状態となっている。一部では拡大も全体では減少傾向がみられるのにも関わらず、一部分野では貿易が拡大している。日本からロシアへの主な輸出品である自動車は、29%増の12万3909台となった。乗用車が32.8%、バイクが12.4%増えている。これは中古車の輸出が大きく増えたことが原因とみられている。だが、日本政府は近く中古車を含む自動車の対露輸出規制を強化する方針であるため、輸出額は今後、これまでの約2500億円から1000億円程度に落ち込むとみられている。このほか、医薬品の対露輸出は約9倍に増加した。具体的な製品については示されていないが、金額の増加率は32.8%にとどまっている。また、ロシアから日本への穀物の輸入は約6倍となった。一方で魚介類、野菜、果実はそれぞれ23.4%、56.7%、96.8%の減少となり、食料品全体では約4分の1の減少となった。関連ニュース
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露日関係, 対露制裁, 経済, 貿易, 国際, ロシア, 国内
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露日貿易、減少も 医薬品輸出は9倍、穀物輸入6倍に=財務省統計
2023年7月20日, 17:12 (更新: 2023年7月20日, 21:47) 2023年上半期の日本の対露貿易高が、昨年同期比で輸入は約半分に、輸出は17パーセント(%)減となった。一方で、穀物輸入や医薬品の輸出は大幅な伸びをみせるなど、日本による対露制裁下でも一部品目については露日貿易が拡大している。日本の財務省が20日に発表した上半期(1月~6月)の貿易統計で明らかになった。
財務省の
統計によると、2023年上半期の日本の対露輸出は2399億円で、前年同期比で17%減となった。ロシアからの輸入は5669億円で、48.2%減とほぼ半分となった。
2023年上半期、日本の対露貿易
| 価額 | 増減率(前年同期比) |
輸出 | 2399億800万円 | -17.0% |
輸入 | 5669億2000万円 | -48.2% |
昨年春以降、日本は米国や欧州連合(EU)の対露制裁に同調し、ロシア産資源の輸入を大きく減らしたほか、ハイテク製品などを中心に輸出規制を行っている。そのため、近年概ね1.5兆円~2.5兆円で推移してきた
露日貿易は、大きく減少している。
品目別で見てみよう。貿易統計の分析では為替変動、市場価格の影響や輸出入量と額の増減の違いなど、注意を払う必要がある点は多々あるが、大まかな傾向をつかむことはできる。以下、特に断りのない場合は輸出入の量で話を進める。
ロシアからの主な輸入品である液化天然ガス(LNG)は、16.5%減となった。極東の天然ガス開発事業
「サハリン・プロジェクト」では日本企業が権益を維持しており、日本政府もエネルギー安全保障の観点から重要視しているため、露日関係悪化前と比べても減少幅は比較的小さく収まった。
日本のロシア産資源の輸入
| 量 | 増減率 | 額 | 増減率 |
LNG | 310万1000トン | -16.5% | 3040億2400万円 | -0.6% |
原油 | 11万9000キロリットル | -94.2% | 69億2300万円 | -95.5% |
石炭 | 199万4000トン | -73.0% | 768億4300万円 | -69.6% |
鉄鋼 | 6万4567トン | -40.5% | 150億9400万円 | -53.3% |
非鉄金属 | 9万645トン | -61.9% | 669億7900万円 | -60.3% |
一方、石油は94.2%減となり、事実上の禁輸政策が浮き彫りとなった。そのほか、石炭、鉄鋼、非鉄金属はそれぞれ73%、40.5%、61.9%減となっている。
また、日本の対露輸出ではコンピュータ関連製品が86.6%減、音響・映像機器は45.8%減となった。このほか、半導体などハイテク分野の品目の多くでほぼ輸出なしの状態となっている。
全体では減少傾向がみられるのにも関わらず、一部分野では貿易が拡大している。
日本からロシアへの主な輸出品である自動車は、29%増の12万3909台となった。乗用車が32.8%、バイクが12.4%増えている。これは中古車の輸出が大きく増えたことが原因とみられている。だが、日本政府は近く中古車を含む自動車の
対露輸出規制を強化する方針であるため、輸出額は今後、これまでの約2500億円から1000億円程度に落ち込むとみられている。
このほか、医薬品の対露輸出は約9倍に増加した。具体的な製品については示されていないが、金額の増加率は32.8%にとどまっている。
また、ロシアから日本への穀物の輸入は約6倍となった。一方で魚介類、野菜、果実はそれぞれ23.4%、56.7%、96.8%の減少となり、食料品全体では約4分の1の減少となった。