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【解説】戦車対決 米エイブラムスVS露T90 どちらがウクライナでより能力を発揮するか
【解説】戦車対決 米エイブラムスVS露T90 どちらがウクライナでより能力を発揮するか
Sputnik 日本
ウクライナに米戦車M1エイブラムスの第1弾が到着した。露軍事専門家のボリス・ロジン氏はスプートニクに対し、どのような露戦車が「奇跡の兵器」と呼ばれる米国の主力戦車に対抗しうるかについて語った。 2023年9月30日, Sputnik 日本
2023-09-30T08:50+0900
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一部米メディアはエイブラムスが比類なき技術的優位性を持ち、世界で最も完成度の高い戦車の1つだと評価している。ロジン氏はエイブラムスの強みを認めながらも、ロシアのT90がこれに対抗しうるライバルになると指摘する。エイブラムスに対するT90の長所は?ロジン氏によると、機動性においては重量級のエイブラムスより、比較的軽いT90の方が優れていると話す。T90はエイブラムスより柔軟に移動に対応でき、速度も早い。さらに、ロジン氏は西側諸国が供与している旧式で改良されていないモデルを供与していると指摘。今回ウクライナに到着したエイブラムスは、ウクライナ軍が以前から保有するソ連時代の戦車T64よりも機動性が低く、速度も遅いという。また、エイブラムスがイラクやアフガニスタンでの戦闘で広く使われていたことにも着目。その際はドローンがあまり使われていなかったなど、前線の条件が現在とは異なる点があった。一方のT90は特別軍事作戦の過程で前線での実情に合わせて防御が大幅に強化されたとロジン氏は指摘する。例えば、T90にはドローン対策として追加の爆発反応装甲や溶接掩蓋(えんがい)が設置された。さらにエンジンなどの防御も強化されている。ロジン氏は「現在、前線のT90は歩兵援護の道具としてうまく能力を発揮している」と話している。また、エイブラムスにはこれまでにロシア軍に破壊された独製レオパルトや英製チャレンジャーと同じ弱点があると語る。主砲がドローン攻撃に対して脆弱であるほか、エンジンの防御が不十分な点が共通の弱みだという。T-90とM1エイブラムス 一騎打ちではどちらが勝つ?ロジン氏は、特別軍事作戦のゾーンで戦車と戦車が一騎打ちとなるケースは稀だという。通常、戦車は歩兵の支援や敵拠点の襲撃に使用されるためだ。だが、もし、そのような決闘が行われた場合、先に敵を発見した方が勝者となる。M1エイブラムスは、ソ連の戦車や装甲戦闘車両に対抗するために1972年から75年の時期に特別に設計された。このため、M1エイブラムスは装弾筒付徹甲弾でも成形炸薬弾でも使える武器を搭載している。ロジン氏は、M1エイブラムスの装弾筒付徹甲弾の先端部がタングステン合金と劣化ウランでできている点を指摘している。だが、ロシアのT-90だってしかし、過去数年間に何度も改良を繰り返し、サブキャリバー弾薬の3BM59「スヴィネツ1」や3BM60「スヴィネツ2」のおかげで 高い装甲貫通率を誇っていると言えるとロジン氏は語る。実践では「スヴィネツ2」は最長2キロの距離から最高700ミリのホモジニアス合成桁のスチール装甲を貫通できることが示されているため、独のレオパルド、英チャレンジャー、米エイブラムスを貫通できるとロジン氏は考えている。スプートニクは、ロシア軍が「エイブラムス」と戦うのに役立つ4つの要素について説明している。関連記事
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【解説】戦車対決 米エイブラムスVS露T90 どちらがウクライナでより能力を発揮するか
ウクライナに米戦車M1エイブラムスの第1弾が到着した。露軍事専門家のボリス・ロジン氏はスプートニクに対し、どのような露戦車が「奇跡の兵器」と呼ばれる米国の主力戦車に対抗しうるかについて語った。
一部米メディアはエイブラムスが比類なき技術的優位性を持ち、世界で最も完成度の高い戦車の1つだと評価している。ロジン氏はエイブラムスの強みを認めながらも、ロシアのT90がこれに対抗しうるライバルになると指摘する。
ロジン氏によると、機動性においては重量級のエイブラムスより、比較的軽いT90の方が優れていると話す。
T90はエイブラムスより柔軟に移動に対応でき、速度も早い。さらに、ロジン氏は西側諸国が供与している旧式で
改良されていないモデルを供与していると指摘。今回ウクライナに到着したエイブラムスは、ウクライナ軍が以前から保有するソ連時代の戦車T64よりも機動性が低く、速度も遅いという。
また、エイブラムスがイラクやアフガニスタンでの戦闘で広く使われていたことにも着目。その際は
ドローンがあまり使われていなかったなど、前線の条件が現在とは異なる点があった。一方のT90は特別軍事作戦の過程で前線での実情に合わせて防御が大幅に強化されたとロジン氏は指摘する。
例えば、T90にはドローン対策として追加の
爆発反応装甲や
溶接掩蓋(えんがい)が設置された。さらにエンジンなどの防御も強化されている。ロジン氏は「現在、前線のT90は歩兵援護の道具としてうまく能力を発揮している」と話している。
また、エイブラムスにはこれまでにロシア軍に破壊された独製レオパルトや英製チャレンジャーと同じ弱点があると語る。主砲がドローン攻撃に対して脆弱であるほか、エンジンの防御が不十分な点が共通の弱みだという。
T-90とM1エイブラムス 一騎打ちではどちらが勝つ?
ロジン氏は、特別軍事作戦のゾーンで戦車と戦車が一騎打ちとなるケースは稀だという。通常、戦車は歩兵の支援や敵拠点の襲撃に使用されるためだ。だが、もし、そのような決闘が行われた場合、先に敵を発見した方が勝者となる。
M1エイブラムスは、ソ連の戦車や装甲戦闘車両に対抗するために1972年から75年の時期に特別に設計された。このため、M1エイブラムスは
装弾筒付徹甲弾でも
成形炸薬弾でも使える武器を搭載している。ロジン氏は、M1エイブラムスの装弾筒付徹甲弾の先端部がタングステン合金と
劣化ウランでできている点を指摘している。
だが、ロシアのT-90だってしかし、過去数年間に何度も改良を繰り返し、サブキャリバー弾薬の3BM59「スヴィネツ1」や3BM60「スヴィネツ2」のおかげで 高い装甲貫通率を誇っていると言えるとロジン氏は語る。
実践では「スヴィネツ2」は最長2キロの距離から最高700ミリのホモジニアス合成桁のスチール装甲を貫通できることが示されているため、独のレオパルド、英チャレンジャー、米エイブラムスを貫通できるとロジン氏は考えている。
スプートニクは、ロシア軍が「
エイブラムス」と戦うのに役立つ4つの要素について説明している。