露米間の核戦争、50億人以上が餓死する可能性=研究結果

米ニュージャージー州立ラトガーズ大学の科学者らは、ロシアと米国の間で本格的な核戦争が発生した場合、50億人以上が死亡する可能性があると結論づけた。
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学術誌「Nature Food」に掲載された論文では、「我々の推定では、米露間の核戦争の結果、50億人以上が死亡する可能性がある。それを防ぐためには国際協力の必要性が確認されている」と述べられている。
論文での指摘によると、米国およびその同盟国とロシアの間で戦争が起こった場合、世界の核兵器の90%以上が使用される可能性がある。その結果、1億5000テラグラム(1億6500万トン)以上の煤煙が大気中に放出され、地球全体に「核の冬」をもたらすことになる。
信頼なくして、核軍縮なし
また、3億6千万人が核弾頭の爆発で死亡し、この大惨事により50億人以上が「餓死する」可能性がある。
論文では「残された人々は、1日1911キロカロリーの計算で、生き残るために必要な最低限の食料が供給される。しかし、国際貿易の可能性はない」と示されている。
筆者らは「核戦争が起こった場合、都市や工業地帯を狙った爆弾は火災旋風を引き起こす。大量の燃焼粒子が大気上層部に放出され、それが地球全体に広がって急速な冷却につながる。これらの汚染物質は、地球の気候に数十年にわたる混乱を引き起こし、地表や海洋の食糧生産システムに影響を与えるだろう」と指摘している。
ロシア政府はこれまで、ロシアは核兵器を使用する計画はないと表明してきた。また、ロシアのラブロフ外相は4月、核戦争の「非常に大きな」脅威について語ったが、核兵器の使用は容認できないというのがロシアの原則的立場であると強調した。
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