日本の超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の会長らが台湾へ出発

日本と台湾の関係強化に取り組む日本の超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の会長と事務局長が22日、台湾へ向けて出発した。TBS NEWS DIGが報じた。
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会長の古屋圭司衆議院議員と事務局長の木原稔衆議院議員は24日まで台北に滞在し、台湾の蔡英文総統と会談するほか、立法府、防衛当局の関係者とも面会する予定。
古屋氏は「私達の台湾に対する姿勢、これをしっかり蔡英文総統はじめ関係者の皆様にしっかりお話をして意思疎通をしてくる。それはやはり、中国に対するけん制ということにも繋がる」と述べた。
台湾 実現されなかった反攻作戦

台湾問題についての日本の立場

日本政府は8月初旬、米国のペロシ下院議長の訪台を受け、中国側が発表した一連の軍事活動について懸念を有しており、台湾をめぐる問題が平和的に解決されることを期待すると発表した。
松野官房長官は3日の記者会見で「台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要である」とし、「台湾をめぐる問題が、対話により平和的に解決されることを期待する」と述べ、「中国側が発表した一連の軍事活動については、我が国として懸念を有しており、改めて両岸問題の平和的な解決を強く促したい」との考えを示した。
また、日本を含む主要7か国(G7)の外相は3日、ペロシ米下院議長の訪台を受けて台湾周辺での軍事演習を活発化させている中国に対し懸念を表明する共同声明を発表した。声明では、ペロシ下院議長の台湾訪問に対する中国の「エスカレートした」対応は、地域の緊張を高める危険性があるとの見解が示された。
これを受け、カンボジアの首都プノンペンで開催の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議に合わせて予定されていた日中外相会談が中止になった。
日本の松野官房長官は5日の記者会見で、「中国側からG7外相声明等を理由に行わないこととしたい連絡があった。このような中国側の対応は遺憾だ」と述べ、「情勢が緊迫している、このような時こそ、しっかりと意思疎通をすることが重要であり、わが国は中国側との対話については常にオープンだ」と指摘した。
松野氏は「日中関係については主張すべきは主張し、責任ある行動を求めつつ、共通の諸課題については協力するという建設的かつ安定的な日中関係を双方の努力で構築をしていくことが重要と考えている」と述べた。
中国が台湾周辺の海域で行った大規模演習では、発射した弾道ミサイルのうち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。日本は、外交ルートを通じて中国側に強く抗議した。
共同通信は、台湾周辺海域で実施された中国人民解放軍の演習計画は中国の習近平国家主席自身が承認したものだったと報じた。共同通信によると、演習準備にあたり軍側は2つの計画を提示。1つ目の計画ではミサイル落下範囲に日本がEEZとする水域は入っていなかったが、習氏はEEZが含まれるもう1つの計画を選択したという。
日本の岸田首相は5日、4日夜に日本に到着したペロシ下院議長と会談した。日本外務省によると、岸田首相から、台湾海峡の平和と安定を維持するため、引き続き、日米で緊密に連携していくことを確認した。
日本の林外相は19日の日本経済新聞とのインタビューで、中国が行った軍事演習で日本のEEZに弾道ミサイルが落下した問題で中国側を批判したうえで、「こうしたときこそ意思疎通が重要」と対話の重要性を指摘し、「建設的で安定的な日中関係を双方の努力で構築する必要がある」として日中関係の改善に意欲を示し、岸田首相と習国家主席の首脳会談について、実現に向けて「具体的に検討する」と述べた。
日本の秋葉剛男国家安全保障局長は17日、中国・天津を訪問し、中国の外交担当トップの楊潔チ共産党政治局員と会談し、建設的かつ安定的な関係構築を目指すとの日中両首脳間の合意を踏まえ、対話を継続することで一致していた。
なお、議員団の台湾訪問は続いている。7月末には、日本の石破茂元防衛相ら超党派の国会議員団が台湾を訪問し、蔡英文総統と会談、台湾有事に備えて意見を交わした。また岸田首相は10日に発足した第2次岸田改造内閣を「有事に対応する政策断行内閣」だと表明、台湾と接点がある閣僚も誕生した。
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