「SpaceNews」によると、中国と米国は月の南極点周辺の月面探査用の着陸地点を検討しているが、両者の候補地は一部重なる部分がある。ニューマン教授は米中が同じ地点を目指していることは不思議ではないと指摘する。なぜなら、「そこが一番いい月の不動産」であるからだ。
「この月の着陸地点の奪い合いは、地球外で初めてのリソース(資源)の争奪戦となるかもしれない」
米中共に宇宙条約に加盟しており、天体を平和利用する権利を持つ。一方で、ニューマン教授は結局は初めに到達した者が制することになるだろうと指摘しながらも、実際にこの問題がどう帰結するのかが興味深いとしている。
「この問題は地球上と同じように、宇宙空間における無用の争いの種となるかもしれない」
月探査をめぐっては先月29日、米国が月への有人宇宙飛行計画「アルテミス計画」で、最初のミッション「アルテミス1号」の無人のテストロケットの打ち上げを行う予定だったが、エンジントラブルを受けて直前で中止していた。
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