カシン氏は、8月30日に台湾が金門群島上空で飛行していた中国の無人機に向けて発砲し、翌日、台湾で識別不明の無人機が撃墜された出来事について言及している。同氏は、無人機の使用に強い懸念を示している。無人機は、兵力を失うリスクなしに敵の防空網を探ることが可能な理想的な手 段であるためだ。カシン氏は、台湾海峡の両側で観測される無人機による活動の活発化は、ごく近い将来、中台紛争の激化をもたらす恐れがあると警告している。
ロシアの政治アナリスト、ウラジーミル・ポタペンコ氏も同様の意見を示している。ポタペンコ氏は、台湾による無人機への発砲は、外国の標的を倒す能力を確認するものであり、中国は無人機を飛行させることによって、台湾政府の防衛面の弱点を探っていると指摘している。同氏は、「もし対立のプロセスが始まったのであれば、それは続いていくだろう。近い将来、どのような展開になるかは、米国と台湾の当局の行動、つまり、中国との対立の『度合いを高め』、中国政府がそれに応じないわけにはいかなくなる時期が来るかどうかにかかっている」と述べている。しかし、同氏によれば、中国当局はこの地域の緊張がこれ以上エスカレートするのを避けたいと考えているという。
これよりも前、ロシア外務省は、米国が台湾沿岸での緊張を作り出すことで、アジア地域全体の情勢を不安定なものにしようとしているとの見方を示した。
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