改革の時が迫っている? 国連の内部で何が変わるのか?
ロシア国際問題評議会のアンドレイ・コルトノフ事務局長によると、平和構築の持続可能性が今や疑わしいという。
「国連改革は複雑な問題だ。この問題は、国連安全保障理事会の構成と常任理事国による拒否権の行使に還元することでしばしば簡素化できるのだ。これは確かに非常に重要な側面だが、決してそれだけではない。国連は大きな組織で、4万人以上の職員がいて、事務局があって、国連平和維持軍がある。国連改革はトップダウンではなく、ボトムアップで始めることができればいいだろう。官僚機構の効率性、国連の個々の組織の重複、国連の職員に目を向けてほしい。安保理改革について言及するのであれば、今は拡大の時期ではない。仮にインドが安保理の常任理事国になった場合、安保理の機能はどのくらい向上するのだろうか?中印関係のすべての問題が安保理の問題になることを意味する。民主化の問題は、世界の主要なプレーヤー間の関係の性質が変化するという文脈で提起されるべきものである。国連をより効果的なものにするためには、グローバル・ガバナンスを改善し、最も重要な国際問題に対してコンセンサスを得る必要がある。そうすれば我々は、最も重要な問題に対して必然的に拒否権を持ち、安保理が麻痺してしまうという事態を避けることができるのだ」
戦争なしに世界秩序の変革は可能?
ロシア科学アカデミーのプリマコフ国際安全保障・世界経済・国際関係センターの主任研究員で、高等経済学院のドミトリー・トレーニン教授は、今後の世界のパワーバランスについて以下のように語った。
「歴史上、世界の秩序を変えることは、戦争を通じて行われてきた。今日、我々に投げかけられている問題は、世界のシステムの中で欧米諸国がどのような位置を占めるかということだ。これまで、重要な権力中枢の位置は、戦争の結果によって決定されてきた。20世紀末、冷戦は当時のソビエト連邦の内部で事態が進んだ結果、平和的に終結した。これは、冷戦における欧米諸国のソ連に対する勝利と受け止められた。将来的には、ウクライナ情勢、より直接的な対立へと向かっている中国との対立、インドやトルコなど非欧米諸国の立場によって、欧米の立場はロシアの立場と同様に形成されていくだろう」
さらにトレーニン氏は、西側が統合するという文脈では、多極化した世界はまったく形成されないと指摘する。
「ヨーロッパの場合、2000年代半ばまでには、ヨーロッパの独立した権力中枢が出現するという期待が非現実的であることが明らかになった。第二次世界大戦後、多くの国が独自の外交政策や軍事政策を行う能力や機会を失っており、米国の庇護がなければ孤児同然のような感覚を抱くのだ。一方では西側が統合し、他方では中国、インド、ロシア、トルコ、イランなど、程度の差こそあれ、独立した、あるいは自立した、さまざまなプレーヤーが存在している」
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