ザポロジエ原発の安全性を巡る状況

ザポリージャ原発、ウクライナ軍砲撃で安全システムのパイプが損傷

ウクライナ南部のザポリージャ(ザポロジエ)原発で、5号機の安全システムに関連するパイプがウクライナ軍の砲撃により損傷した。ロシア国防省が21日、発表した。原発周辺の放射線量に異常はないという。
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ロシア国防省は次のように発表している。

「ウクライナの砲兵部隊はエネルゴダル市とザポリージャ原発の敷地への砲撃を続けた。ウクライナ軍の大口径砲弾が爆発した結果、原発5号機の安全システムに関わる水道管の1つが損傷した」

このほか、砲撃によって5号機から隣接するエネルゴダル市街方面へ電力を供給する電線なども被害を受けたという。砲撃はドニエプル川対岸のマルガネツ市から行われ、ロシア側も反撃し敵部隊を抑えたとしている。
ザポロジエ原発の安全性を巡る状況
ザポリージャ原発5号機の運転が停止
ザポリージャ原発はウクライナ南部のドニエプル川左岸にある欧州最大級の原発。ロシアのウクライナにおける特殊軍事作戦の開始直後からロシア軍の統制下となっており、ドニエプル川を挟んでウクライナ側と対峙する最前線に位置している。ロシア国防省によると、原発は7月以降、断続的にウクライナ側からの砲撃を受けている。
ザポリージャ原発では9月初旬、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長が率いる調査団が査察に訪れた。調査後にIAEAが発表した報告書では、原発の周辺を「安全ゾーン」とする必要性が訴えられているが、その後もウクライナ軍は攻撃の手を緩めていない。
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