演説でラブロフ外相は、日本が2023年から2年間、国連安保理の理事国を務めることに関連し、次のように述べている。
「現在、安全保障理事会の15カ国のうち、6カ国は西側グループを代表している。それが来年には7カ国になる。日本が現れるからだ。日本の政策は米国やNATOのそれと少しも違いがない」
また、国連改革については「ロシアは国連安保理の拡大に賛成する。アフリカやアジア、ラテンアメリカの諸国やインド、ブラジルなどは常任理事国となり得るだろう」と述べた。一方で、常任理事国入りを目指す日本やドイツなどを念頭に、ロシアや中国に敵対的な西側諸国を新たに安保理に加えるのは「もはや単に滑稽だ」と断じた。
また、ラブロフ外相は新たな世界秩序について次のように述べている。
「今日、未来の世界秩序の問題について解決策を得ようとしている。このことはどんな先入観を持った観察者にとっても明白なことだ。問題はその秩序が虚名の高い『ルール』に従って生きるよう他者に強要する1つの覇権によるものなのか。それとも民主的で公正な世界、つまり恐喝や威嚇、ネオナチズムがない世界なのかということだ」
ラブロフ外相はこのように指摘し、米国一強の世界秩序に異を唱えた。さらに、「ロシアは断固として後者を選んだ。我々は同盟国やパートナー、同じ考えを持った者たちとともに、その世界秩序を具現化するよう求める」と続けた。
そのほか、演説でラブロフ外相は次のように述べた
西側諸国は誠実な対話と妥協の模索ではなく、乱暴な挑発や偽装を行っている
特殊軍事作戦実施の決定は西側諸国の合意形成能力の欠如によってもたらされた
分別のないワシントン(米国)やブリュッセル(欧州連合)はロシアに経済戦争を仕掛け危機的状況を深めている
ワシントンは全地球を自らの庭にしようとしている
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