プーチン大統領は演説でロシアはウクライナとの交渉の用意があると従来の立場を改めて示し、次のように述べている。
「攻撃や戦闘行為を即時停止するようウクライナ政権に呼びかける。2014年にウクライナ政権が勃発させた戦争をやめ、交渉のテーブルに戻られよ」
一方で、今回ロシアに編入される4地域については、すでに最終的決定がなされたとして、譲歩しない構えを示した。
「ドネツク、ルガンスク、ザポリージャ、へルソンの住民の選択について議論はしない。もう完了したことだ。ロシアは彼らを裏切らない」
「ウクライナ政権やその主である西側諸国は私の話を聞いてほしい。ルガンスク、ドネツク、へルソン、ザポリージャの人々は我々(ロシア)の国民となるのです。永遠に」
プーチン大統領はこのように述べ、ウクライナ政権はロシア編入を選択した人々の自由意志を尊重しなくてはならず、そうしてのみ平和への道は開かれると続けた。
ロシア大統領府は30日、ドネツク、ルガンスク両人民共和国、ザポリージャ、ヘルソン両州の4地域を新たな構成体としてロシア連邦へ編入する協定の調印式を行った。調印式は首都モスクワのクレムリンで行われ、プーチン大統領と4地域の首長が編入に関する文書に署名。調印後に5人は手を取り合い、会場からは拍手と歓声があがった。
4地域のロシアへの編入に関する法的手続きは来週初めに完了する見込み。ロシア連邦議会は署名された条約を批准し、ロシアの新たな構成主体の形成に関する憲法を採択する必要がある。これらはすべて、連邦院(上院)が承認し大統領が署名することで効力が発生する。
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