度重なる北朝鮮のミサイル発射 米空母の動きに合わせて実施か

9月、10月に北朝鮮が行った弾道ミサイルの発射実験は、米空母「ロナルド・レーガン」が9月23日に韓国・釜山港に入港したのに合わせて実施された可能性がある。日本経済新聞が報じている。
この記事をSputnikで読む
北朝鮮は、「ロナルド・レーガン」の釜山入港後の2日後である9月25日、ロシア製に類似した短距離弾道ミサイル「KN23」を日本海に向けて発射した。この時の飛行距離は650キロメートル。同紙によると、平壌から釜山までの距離が約530キロメートルであることから、同空母が入港した釜山を攻撃する想定で発射実験を行った可能性がある。
「岸田首相は喜んでいるはずだ」 北朝鮮が実際の射程距離でICBMの発射実験を準備=専門家
その後、「ロナルド・レーガン」は26〜29日に米韓、30日に日米韓の共同訓練を行った。北朝鮮はこの時期に日本海に向けてミサイルを6発発射した。
そしてこれらの訓練が終わると、北朝鮮は4日、中距離弾道ミサイルを発射。このミサイルは日本の青森県上空を通過し、日本の排他的経済水域外の太平洋上に落下した。この時の飛行距離は4600キロメートルであり、北朝鮮はインド太平洋での米軍拠点であるグアムを射程に収めたことを誇示した可能性がある。
また6日、北朝鮮は日本海に向けてミサイルを2発発射させた。これは、同空母が朝鮮半島周辺に戻ったタイミングで行われ、2発のうち1発は韓国東海岸への打撃力、もう1発は同空母が再展開した日本海への攻撃力を表しているという。
韓国統一研究院の洪珉(ホン・ミン)北朝鮮研究室長は、北朝鮮による相次ぐミサイル発射の意図について「量産・配備された兵器の運用能力を見せつけることにある」と指摘している。つまり、北朝鮮は、量産段階のミサイルの運用に重点を置いて発射実験を繰り返している可能性がある。
関連記事
日米韓の国防担当高官が電話協議 北朝鮮に対応
米韓、軍事演習を実施へ 北朝鮮の行動に対応
コメント