ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9日、クリミア大橋爆発の考案者、依頼者、実行者はウクライナの特殊機関であり、これはテロ攻撃であると表明していた。
クリミア大橋での爆発が伝えられたすぐ後、クリミアのガソリンスタンドには長蛇の列ができ、人々はガソリンの買い占めを始めた。ジェリカンに入れて持ち帰る人の姿も見られた。スーパーマーケットでも大きな騒動が起こった。
品不足になる可能性は?
クリミア大橋はクリミア半島の主な交通動脈の一つであり、これを爆破させるというのは、クリミアを整備された供給ルートから断ち切ろうとする試みである。しかしながら、クリミア共和国政府は、パニックになる理由は何もない、半島は食糧も燃料も十分な備蓄があると明言している。
またクリミア大橋を走る鉄道も、10月8日の夜にはすでに完全に復旧した。後に、4車線のうちの2車線で自動車の通行も再開した。ただし、今のところ、通行できるのは軽自動車のみで、車両の検問が行われている。
クリミア共和国のセルゲイ・アクショーノフ首相は、橋の復旧作業は1ヶ月から1ヶ月半の間には完了する計画であることを明らかにした。
クリミア大橋が開通するまで、クリミアとロシア本土の間にはフェリーが運航され、双方を繋いでいた。貨物自動車と観光客が溢れ、状況は困難を極め、フェリーを待つ人々が何日も行列を作った。今回のクリミア橋での爆発後、このフェリーの運航が再開され、現在、貨物自動車やバスの輸送は24時間、無料で行われている。
後に、クリミア共和国議会のウラジーミル・コンスタンチノフ議長は、クリミアに食糧の問題はないとし、備蓄がまだ残っている上、すでにフェリーで新たな供給も行われていると説明した。
またセバストポリのミハイル・ラズボジャエフ知事は、地域には40日分のガソリンの備蓄があると述べ、また後に、「いかなる品不足も起きておらず、今後も起きることはない」と断言し、燃料や食糧の供給は解放された領土を通過して行われると言明した。
橋以外にも方法はある
クリミア共和国政府は、クリミアには陸上の輸送ルートも整備されていると述べている。今後、半島への貨物輸送およびロシア中央部への輸送は、クリミア橋だけでなく、ヘルソン州、ザポロジエ州、ドネツク人民共和国を通る陸上のルートでも可能となるのである。
さらに、10日にクリミアを出発したおよそ70台から成る大型貨物自動車の最初の隊列が、マリウポリを通過する新たな陸上ルートを通り、解放された領土をすでに越え、ロストフ州に到着している。
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