「ここ(太平洋地域)には欧州にあるような北大西洋条約機構(NATO)はない。そして、ここに今後NATOが存在することもない。これは、われわれの前に立ちはだかる課題が何倍も困難であることを意味している。なぜならわれわれは同盟国とパートナーのネットワークを1つのメカニズムに統合しなければならないからだ。われわれはこれを主に『パスウェイ作戦(Operation Pathways)』などの地域における合同演習を通じて行う」
フリン氏によると、これらの演習は相互運用性の向上や、さまざまな国の軍の共同準備態勢の強化を目的としている。
米国は今年、パスウェイ作戦の一環としてインドネシアで実施された合同軍事演習「スーパー・ガルーダ・シールド(Super Garuda Shield)」で、地域における自国のプレゼンスを強化した。演習には14か国が参加した。フリン氏は同演習について、「パートナーと同盟国の団結が一目見ただけではっきりとわかる指標」となったとの見方を示した。
ロシア外務省は先に、アジア太平洋地域でNATOの能力をあらゆる手段を使って促進する路線はすでにはっきりと形成されており、それはスペインの首都マドリードで6月に開催されたNATO首脳会議で示された、NATOの「責任範囲のグローバル化」によって証明されていると発表した。
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