スロヴィキン将軍は、へルソン地域でウクライナ軍がカホフカ水力発電所に対する大規模なミサイル攻撃や、都市への無差別攻撃といった「禁じられた戦争の手段」を適用する可能性を示したデータがあるとしている。「こうした行為によって巨大な産業センターのインフラ壊滅の危険性や民間人の犠牲が出る可能性がある」と指摘している。
こうしたウクライナ側の動きをうけ、ロシア軍はへルソン州の民間人をロシアの他の地域へ疎開させ、安全を確保するプログラムを政府とともに進めていると明らかにした。同日、ヘルソン州当局もドニエプル側左岸の一部地域住民の避難を発表している。
スロヴィキン将軍は一方、ウクライナ軍には毎日600~1000人の戦死者、負傷者が出ているとした。北大西洋条約機構(NATO)はウクライナ軍に攻勢をかけるよう要求しており、NATO指導部はウクライナ軍兵士や民間人の犠牲は厭わないと指摘した。
スロヴィキン将軍はシベリアのノボシビルスク出身。軍事学校、アカデミーを卒業後、ロシア軍の将校として出世街道を進んでいった。第2次チェチェン戦争やシリアでのテロとの戦いにも参戦しており、その類を見ない能力から「ハルマゲドン将軍」の異名を持つ。10月8日、新たに創設された特殊軍事作戦における統一共同軍団の指揮官に任命された。
関連ニュース