今回の選挙は、バイデン米大統領と民主党のパフォーマンスを評価するものになるだけではなく、2024年の大統領選に向けた動向を示す重要な指標となる。
世論調査によると、民主党は少なくとも下院の支配権を失うと予想されている。
政治アナリストによれば、40年ぶりの高いインフレ率、景気後退のリスク、金利上昇、失業率の上昇といった経済状況への不満が、共和党が議席の過半数を取り戻すための主な前提条件になるという。また、多くの有権者が、国内の犯罪率や移民を取り巻く状況に懸念を示している。
この中間選挙で民主党が敗北すればバイデン大統領の任期後半を困難なものにし、「政府のシャットダウン」から「弾劾手続きの開始」まで、あらゆる出来事が起こる可能性がある。そして、数兆ドル規模の法案は過去のものになる。
共和党が議会に戻ってくる場合、ドナルド・トランプ前米大統領が関係する2021年1月6日の議会議事堂襲撃事件の調査を終了させ、おそらく別の事柄の調査を始めるとみられている。この別の事柄とは、バイデン大統領の息子ハンター氏に対する調査。
共和党の多くの候補者の中には、ウクライナへの大規模支援の正当性を疑問視する声も少なくない。そのため、民主党は議会の政権交代が起きる前に、ウクライナに対して500億ドル(約7兆3100億円)の追加支援を検討している。
一番早いところでは、現地時間午前5時(日本時間午後7時)に開票作業がスタートする。約1億7000万人の有権者のうち、すでに4000万人超が投票会場や郵送で期日前投票を済ませている。
多くの州で候補者の数が横並びになるとみられており、結果発表には全票を集計する必要があるため、勝敗はすぐにはわからない。この選挙の結果が明らかになるのに数日かかる可能性もある。
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