日本政府は11月1日、電力需給が厳しい状況にあるとして、12月1日から2023年3月末まで節電を要請することを決定した。冬の節電要請は2015年度以来7年ぶりとなる。
西村経産相は29日、冬季の電力需給について「最低限必要な予備率3%を確保できているものの、東北・東京エリアでは引き続き厳しい見通しで、さまざまな事態も想定される」と明らかにした。
また、各家庭への節電対策として「重ね着などをして室温を下げる、使っていない部屋の照明を消す、お湯の出しすぎに注意する」など無理のない範囲での節電・省エネを改めて呼びかけた。
日本政府の試算では、今のところ、国内で電力やガスが大きく不足する恐れはないとされている。しかし、ウクライナ情勢などを背景にした海外からのLNG(液化天然ガス)の調達への懸念や、老朽化した火力発電所の故障など不測の事態が起こる可能性もある。さらに、今冬の予備率は、需給が最も厳しい1月から2月にかけて東北、東京の両電力管内が4.1%以上となる見通し。
予備率が3%を下回る見通しとなった場合は、電力需給逼迫警報が発令される。
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