「南ではなく北」 米国で対北朝鮮政策変更の必要性が指摘される

米安全保障関連シンクタンク19fortyfiveのウェブサイトは、今日、北朝鮮は強力なミサイル運搬システムを持つ完全な核保有国になりつつあり、米国にその抑止戦略が機能していないことを証明しているとする論説を掲載した。
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論説の著者によると、北朝鮮を孤立化させる米国の戦略は、北朝鮮に核開発計画を放棄させ、その弾道ミサイル計画の成功を阻止することだという。著者は、北朝鮮による最近の大陸間弾道ミサイルの発射実験は、米国が2つの方向で失敗したことを示したと指摘している。

その朝鮮ではない

米国は現在、同盟国の韓国に対する北朝鮮側からの軍事攻撃と、米国そのものの領土への攻撃に直面する危険にさらされている。したがって、論説の著者は、米朝関係を正常化するために北朝鮮と包括的な対話を行う必要があるとの考えを示している。和平プロセスには、1953年の朝鮮休戦協定に代わる、朝鮮半島の戦争状態を遂に終わらせる条約が含まれなければならず、対北朝鮮制裁も解除される必要があるという。
2022年 北朝鮮から発射されたミサイルの種類
論説の著者は、さらに米国は韓国との関係を見直す必要もあるとしている。ソ連との冷戦の文脈で実施された「弱者を守る」という法則は、今日、その切実性を失った。地政学的景観は変化しており、韓国の戦略的重要性は低下しているという。論説の著者は、米国はもはや安全保障の保証人として行動することはできないとの見方を示している。それは1つ目に、米国自体が危険にさらされたからであり、2つ目に、経済発展に成功した韓国は自分の面倒は自分でみることができるからだという。
北朝鮮の核・ミサイル開発に詳しいウラジーミル・フルスタリョフ氏は先に、スプートニク通信のインタビューで、たとえ米国の支援を受けたとしても、韓国が北朝鮮のミサイル攻撃を撃退する能力は限られているとの見方を示した。
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